先週の当コラムの入稿前は、どの馬を本命にしているか、悩むしかありませんでしたが、最終的に選択したのが、ロードカナロア。競馬当日はオープン型レーシングセミナー、そしてREXSのゲストとしても、この予想を発表させていただきましたが、お客様からは「距離は大丈夫ですか?」の質問攻め。当然、それが一番気になるところだと思うので、気の利いた返答ができれば良かったんですが、私としては、本命を打たなければ後悔すると思った馬に本命を打ったので、正直、距離については分かりませんでした。
ただ、No.1予想でも記したように、阪急杯のようなレースができれば、きっと距離はこなせるだろうというイメージはありました。その思い通りのレースをしてくれたのが、岩田康誠騎手。ここしかないという仕掛けどころで、直線で脚を使って優勝。あらためて、ロードカナロアの強さを感じる内容。やっぱり、この馬に本命を打ってよかったという気持ちです。
後悔する理由は、毎日のようにロードカナロアを見ていて、担当している岩本龍治調教助手に話を聞き、そして安田隆行調教師にも話を聞いていて、本命を打たない理由はないと思ったからですが、それともうひとつ。6月21日に発売となる単行本「競馬に強くなる調教欄の取扱説明書」に記した、G1で好走する調教データに該当していたからです。やはり調教データがあると、冷静に状況を判断できるので、調教とは別の部分で不安(距離)を持ったとしても、それは判断材料ではないと考えることができました。調教捜査官として、やるべき仕事ができたかなと思います。
前走時とは素軽さが違うクラレント(左)
1800mの距離も問題ないサンレイレーザー
さて、今週はG1がお休みで、エプソムCとマーメイドS。非常に難解なレースになりそうですが、注目馬の今朝の様子をリポートしましょう。
まずは、エプソムCのクラレント。満を持して出走するはずだった安田記念が賞金的除外。東京スポーツ杯2歳S以来の1800mという距離になります。今朝4日の坂路でのキャンターを見ていると、ラスト1Fが少し速くなり、抑えがしっかりと利くかどうかはポイントになりそう。
ただ、先週までの追い切りの動きを見ていると、折り合いには心配なさそうですし、前走時とは素軽さが違います。調教本数もしっかり積めていますし、あとは最終追い切りでどこまでスピード感のある動きができるか。この馬の場合はそれに尽きます。
サンレイレーザーも安田記念の出走を予定した馬。マイラーズCのレースぶりから、時計の速い、今の東京芝はあまり適性がないかと思いましたが、競走成績を振り返ってみると、小豆島特別は上がり33.2秒を使っての勝利。上がりが速くなっても全く問題ないでしょう。
今朝は開門直後の坂路を駆け上がってきましたが、この馬らしい、力強さのあるフットワーク。ラスト1Fは15秒を切っていましたが、リズムよく走れせている結果であって、引っ掛かっているわけではありません。芝では勝ち鞍のない、この距離ですが、これに関しては特に問題ないと思います。
マーメイドSの注目はなんといってもアロマティコ。秋華賞3着ですが、1着2着ともにG1ホース。実力は、十分に重賞を勝つだけのものがあるはず。その上、ハンデ54キロはこの馬にとって恵まれた数字だと思います。
舌の出し方が微妙に良くないように見えたアロマティコ
ただ、個人的に気になるのは、先週の追い切り、そして今朝の坂路で見せていた、舌を越すという仕草。以前にも見せていたものではありますが、舌の出し方が微妙に良くないように見えてしまいます。この判断は非常に難しいのですが、最終追い切りでしっかりと確認できるようにしたいと思います。
◆次走要注意
・6/1 阪神5R 2歳新馬【
ピークトラム】(5人/3着)
道中が13秒台になるラップを踏む、新馬らしいスローペース。ペースが上がった時に置かれてしまいましたが、直線に入ると、ようやくエンジンが掛かったという感じ。競馬を覚えてくれば、いかにも走りそう。このひと叩きで、次走こそ本領発揮だと思います。
[メモ登録用コメント] 最終追い切りを坂路で併せ馬馬なり同入できる素軽さあれば勝ち負け
・6/2 東京5R 2歳新馬【
タガノハヤテ】(5人/6着)
速い追い切りの数も少なく、それでいて、ダート向きっぽい走りを見せていただけに、6着という結果は悪くないと思います。今度は中身も出来てくるでしょうし、ダート戦なら、より好走確率は上がると思います。
[メモ登録用コメント] ダートなら勝ち負け
◆今週末馬券圏内
・6/9 阪神11R マーメイドS【
エイシンラトゥナ】
新馬、ダリア賞を連勝していますが、3歳になってからの2戦は惨敗続き。ただ、この時期に連勝していますし、ハナを切ることができれば、大負けはしていません。中間の調教量も豊富なだけに、軽量を活かす可能性はあります。
[メモ登録用コメント] 最終追い切りを馬なりで終い最速ラップを踏むことができれば勝ち負け