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岩室特別

  • 2003年07月18日(金) 11時42分
 福島へはあまり関西馬の出張は多くない。前開催の福島では全96レース中、関西馬の勝ち星は7勝にとどまった。

 しかし、新潟に移ると一変する。昨年のこの2回新潟では、合計13頭もの関西馬が勝っている。つづく3回新潟では16頭もの関西馬が勝った。理由は2つある。1つは、小倉へ輸送するより新潟の方が栗東から近いこと。

 もう1つは外回りを中心の長い直線でフルに力を出し切れる。小倉のような紛れがない。また、長い直線は「切れ味勝負」とされるが、抜け出したあと最後の100〜200mは、みんな苦しい。どれだけ我慢して粘り込めるかが、最後の明暗を分ける。そうなった時に「関西馬」の多くは底力と頑張りに自信がある。乗り込み量と鍛え方が違うという歴然とした事実があるからだ。

 今年の新潟も、能力互角で迷ったら関西馬が狙いになる。

 土曜日の新潟11Rはダート。そう直線が長くないわけでもないが、左回りの東京へ遠征して良績を残している西の馬にとっては、小倉の小回りよりずっと魅力がある。

 小倉にも1000万のダート戦はあるが、迷わずこちらへ回ってきたのは、春の東京ダート1300mで好走しているルミネンス、サンライズビート。前者は中館、後者は大西。コースを知り尽くした東の騎手を配してきた。

 ルミネンスは前々走がレコードと0.2秒差のダート1300m1分18秒4。ゴール寸前、ちょっと脚色が先行型と同じになったあたり、1300mより1200m向き。また、長い東京の直線より、新潟のこの程度のダートの直線がベストだろう。向正面が長く枠順はあまり関係ないが、どちらかというともまれない外の方が有利。ルミネンス、サンライズビートの枠は強力だ。

 穴馬はデキ一変のパブロカラノテガミと、気配上昇で復活もあるマイネルエーレ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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