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カシノピカチュウ、マジンプロスパーなどラジオNIKKEI賞&CBC賞分析

  • 2013年06月25日(火) 18時00分
 東京、阪神競馬場の開催が終了。栗東トレーニングセンターは、今朝から調教開始時刻が5時となり、いよいよ、夏競馬が始まるといった感じ。その開幕週に行われるのが、ラジオNIKKEI賞とCBC賞。どちらもハンデ戦であり、非常に難しいレースとなりそうです。

 しかし、どちらも、是が非でも馬券を的中させたいレース。もちろん、そのように考えながら、常に予想させていただいていますが、今回は特別。というのも、私が出演する競馬予想TV!での「予想家の回収率争い」で『逆転三冠』の可能性があるから。三冠のうちの一冠である、G1回収率は先週の宝塚記念が最終戦でしたが、そこで逆転Vを決めることができました(166%)。この勢いで、通算回収率、ねらい目回収率の部門もトップを獲らせていただこうというわけです。

 まずは、ラジオNIKKEI賞の分析から。福島競馬場で行われた近5年を調べると、非常に重要なデータがひとつ。

 美浦 [5-3-5-34]
 栗東 [0-2-0-30]

 これは出走馬の所属別成績。栗東所属は連対率が、たったの6%。常日頃は、関西馬が強いと言われていますが、このレースに限っては、その傾向が逆転しています。その理由は「場所と季節」だと考えています。

 栗東トレセンから福島競馬場までは、約680キロ(調教欄の取扱説明書より参照)で、競走馬が馬運車に入っているのは、10時間以上。それが梅雨で蒸し暑いこの季節ということであれば、輸送するだけで体力を消耗することは間違いありません。もちろん、馬運車には冷房も完備されていますが、それだけで解決できるとは限らず、やはり、栗東所属馬にとって酷な条件だと思います。


非常に良い雰囲気のカシノピカチュウ

非常に良い雰囲気のカシノピカチュウ

 そんな不利な条件を分かっていながらも、栗東所属馬で狙ってみたいと思うのが、カシノピカチュウ。前走NHKマイルCは直線伸びそうになりながらも、前が塞がる不利。明らかに距離はこなしていますし、それはNZTのレースぶりを見ても分かります。

 1週前追い切りのCWでの動きも抜群。中間の追い切り本数も豊富。今朝の登坂の様子を見ていても、非常に良い雰囲気を感じますし、とにかく見た目にも、追い切り内容にも文句はありません。ただ、福島競馬場までの輸送をこなしながら、レースで実力を発揮してくれるかどうか。それに尽きると思います。

 CBC賞は中京競馬場が新しくなってから、2回目の施行。これまで、高松宮記念が2回と昨年のCBC賞の計3回の重賞が行われていますが、トラック単一調教馬の馬券圏内は皆無。ここは坂路調教馬、併用調教馬を重視するというアプローチになりそうです。


マジンプロスパー、昨年のような馬場なら有力

マジンプロスパー、昨年のような馬場なら有力

 昨年の覇者、マジンプロスパーは昨年が標準併用という調教タイプでの出走でしたが、今年は完全に坂路単一調教馬での出走。昨年と違うのは、マイラーズCを挟んだというローテーションですが、追い切り本数的には、全く問題ありません。

 1週前追い切りの動きを見ると、坂路追い切りで動く仕様のフットワークになっています。もともとパワーがあるタイプだけに、時計が掛かるけど、スピードも重要になる、昨年のような馬場になれば、やはり有力。あとは0.5キロ重くなった斤量がどうなるか、でしょう。

 現時点では、どちらのレースをNo.1予想に取り上げるかも決めていませんが、調教データを用いた客観的な予想と、明日以降の追い切り、調整の様子を見ながら、しっかりと結果を出したいと思います。

◆次走要注意

・6/22 東京9R 小金井特別【コナピーベリー】(3人/11着)

 パドックでの様子を見ていると、このメンバーでは抜けている馬体。ただ、久しぶりということもあり、少し太目。それでも押し切れる印象がありました。
 レースでは道中、外々を回ったこともあり、最後はスタミナ切れ。ひと叩きした効果はあると思うので、次走こそという感じです。

[メモ登録用コメント] 本数多い調教タイプなら勝ち負け

・6/23 阪神11R 宝塚記念【シルポート】(6人/10着)

 逃げるだけ逃げて、最後は失速。結果は悪くても、他馬を引き離して逃げたレースぶりは評価。また、馬体も8歳とは思えない充実ぶりの現在。
 ひょっとしたら、暑いこの季節も良いかも知れないので、サマーマイルにでも参戦してくれば、非常に面白い存在になりそうです。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りで栗東坂路4F52.0秒以下なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・6/30 中京10R 御嶽特別【クリノヒマラヤオー

 「調教欄の取扱説明書」にも記しましたが、新しくなった中京競馬場で重要なのは、左回りの練習ができる、日曜左回りのDP追い切りと、直線の坂を克服するための、最終追い切りの坂路追い切り。
 昇竜Sは大差の4着でしたが、ダートなら、ハナに行かなくても競馬ができることも学んだはず。このメンバーでも十分に通用すると思います。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りが栗東坂路なら勝ち負け

競馬に強くなる調教欄の取扱説明書

競馬に強くなる調教欄の取扱説明書

井内利彰の新刊、『競馬に強くなる調教欄の取扱説明書』6月21日発売!!

 オークスのメイショウマンボ、ダービーのキズナ、安田記念のロードカナロアなど、春のGIで冴え渡る◎を打っている調教捜査官・井内利彰の新刊。

■9割以上の競馬ファンが無視しているからこそ、調教欄は最強の武器になりうる!

 競走馬が生き物である以上、「調子」は絶対に無視できません。しかし、現実には、調教欄を見れば明らかに調子が落ちている馬が人気になっていたり、明らかに調子を上げている馬が二桁人気になっていたりします。それもそのはずです。なぜなら、ほとんどの競馬ファンは自分で調子の善し悪しを判断しようとしていないからです。

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■読みやすさ、わかりやすさを追求したらこうなりました!
1.横組
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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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