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混戦、騎手リーディング

  • 2013年07月12日(金) 18時00分
 10日に行われたジャパンダートダービーは、1番人気のクリソライトの圧勝となり、JRA勢が上位3着までを占める結果となった。ほかでも書いたが、最近のJRAのダート路線の層はますます厚くなっていて、地方勢の出番がほとんどない。

 昨年のジャパンダートダービー上位馬のその後を見ると、勝ったハタノヴァンクールは川崎記念を勝利。4着だったオースミイチバンは、そのハタノヴァンクールをしりぞけてダイオライト記念を勝利。そして5着だったホッコータルマエは先日の帝王賞までダートグレード5連勝と急成長を見せている。今年のジャパンダートダービー上位馬からも、そうした活躍馬が出てくるに違いない。

 さて、ジャパンダートダービーが終わると、ダート戦線は前半が終了して一段落。ここまでの地方競馬の騎手・調教師ランキングを見てみよう(7月10日現在、地方のみの成績)。

 今年、シーズン当初から注目されたのは、戸崎圭太騎手が中央に移籍して、誰が勝利数でトップに立つのかということ。これがここまでのところは大混戦。143勝で岡部誠騎手(愛知)がトップではあるが、木村健騎手(兵庫)140勝、御神本訓史騎手(大井)と川原正一騎手(兵庫)が138勝と、この4人はいつでも順位が入れ替わりそうだ。ちなみに南関東のリーディングでは、御神本騎手が、2位の真島大輔騎手(大井)106勝、3位の森泰斗騎手(船橋)105勝に30勝以上の差をつけている。

 勝率では、昨年僅差で2位だった山口勲騎手(佐賀)が33.5%で頭ひとつ抜けている。2位の岡部誠騎手が30.0%で、昨年まで4年連続トップだった赤岡修次騎手(高知)は、ここまでのところ27.8%で3位。赤岡騎手の勝利機会が減っているのは、高知では永森大智騎手が急成長しているためだ。

 賞金では3億8800万円余りの御神本騎手がトップ。2億6000万円前後で3名(いずれも南関東)が2位を争っている。南関東の賞金なら、1億円ちょっとの差はまだまだ逆転可能だ。

 調教師の勝利数では、今年も雑賀正光調教師(高知)が154勝でダントツ。昨年は年間で290勝だったが、今年も同じようなペースで勝ち星を量産している。2位は97勝で角田輝也調教師(愛知)で、このワンツーは2011年から3年連続安泰だ。

 勝率では、勝利数でも81勝で3位につけている川西毅調教師(愛知)が37.0%でダントツ。ここまでのところ、昨年の35.8%を上回っている。連対率も62.1%という高い数字で、おおよそ出走3頭に2頭が連対を確保して、3頭に1頭は勝っているという驚異的な数字だ。2位は、2011年にこのタイトルを獲得している柏原誠路調教師(兵庫)が34.7%となっている。

 賞金は今年も当然のように川島正行調教師(船橋)で、ここまで2億3000万円余り。2位の内田勝義調教師(川崎)に1億円ちょっとの差をつけている。フリオーソが引退したとはいえ、所属馬の質を考えれば、今年もこのまま逃げ切りが濃厚だ。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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