新潟に日本初の直線1000mが誕生してもう早くも3年目。快速の記録が生まれている。レコードは、昨年の8月にカルストンライトオが樹立した「53.7秒」。これをハロン平均にすると10.74秒。実際には一定のペースではなく、カルストンライトオは道中で2回も、「9秒台」のラップを刻んでいる。
1000mだからといって、ただやみくもに行ってはダメ。絶好のバランス感覚が求められることも分かってきた。カルストンライトオのレコードはわかりやすく前半400mと、後半600mに分けると21.8秒=31.9秒となる。前半はハロン平均10.90秒。後半は10.63秒。途中からスパートする感じだ。
これに続く記録は、2001年のメジロダーリングの「53.9秒」。この中身もカルストンライトオのレコードと同じパターンで22.0秒=31.9秒だった。最初の2ハロンは心もちひかえて進み、中ほどから全力フル回転になっている。
3番目の記録は、2001年7月にいきなりエイシンコジーンが記録した「54.2秒」。この中身も22.0秒=32.2秒。のちのレコードとバランスの点でまったく同形だった。
この3つが新潟1000mの快速ベスト3なのだが、これに続く4番目の記録が、コスモラブシックの前回の「54.3秒」となる。コスモラブシックは新潟1000mは初めてだったが、その中身は22.1秒=32.2秒。見事に前半は心もちひかえ、後半がハロン平均10.73秒。まだ条件馬だからレコードとは(0.6秒)の差はあったが、前半で0.3秒。後半の600mで0.3秒の差だから驚く。カルストンライトオとそっくり同じ形を作っていたのだ。
ここは格上がりだが、実力上位のスターエルドラードも、ホシスコープも、ちょっと本来のデキではない可能性(危険)もある。時計通り、コスモラブシック(3代母はオークス馬シャダイターキン)のスピード記録を中心に考えたい。