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ドナウブルー、ジャスタウェイなど関屋記念分析

  • 2013年08月06日(火) 18時00分
 今週は関屋記念。2012年はドナウブルーが1分31秒5という、レコードタイムで優勝。昨年のこのレースはドリームカトラスに本命を打ったレースで、よく覚えていますが、外から手応えよく進出しても、内で脚をためている馬にゴール手前で突き放される、そんなレースでした。

 このレースイメージ、今年が昨年と同じような走破時計が出る馬場かどうかという点が本命を打つ上での最大の焦点となりそうです。今年も1分31秒台の決着になるようであれば、当然有利なのは、ドナウブルー。単純に中京記念から2キロ減った54キロという斤量も有利に働くはずです。

凡走する可能性は極めて低いドナウブルー

凡走する可能性は極めて低いドナウブルー

 肝心の馬の状態ですが、中2週というローテーションもあり、7月31日の1週前は坂路で15-15。これを「軽い」と考える方もいるかも知れませんが、それは大間違い。通常、中2週の場合、4日に坂路で15-15程度を行い、7日か8日に最終追い切りを行うのが一般的。まして、ドナウブルーのように牝馬であれば、4日の追い切りもなく、最終追い切り1本というパターンがほとんど。

 実際、ドナウブルーは中2週を2戦していますが、どちらも、追い切りは1本。その結果はNZT6着、安田記念10着ですから、悪い結果に終わっていました。その2戦と違い、たとえ15-15でも、追い切り時計を出せているのは、現在の調子が良いからこそ。今朝6日も、いつも通り、坂路のキャンターを2本消化。中2週というローテーション自体が合わない体質という可能性を除けば、凡走する可能性は極めて低いと思います。もちろん、最終追い切りの動き次第ですが。

間隔を空けて出走してくるジャスタウェイ

間隔を空けて出走してくるジャスタウェイ

 中京記念組が多い中、中8週と間隔を空けて出走してくるのが、ジャスタウェイ。前走エプソムC後は、早々にこのレースを目標に定められています。中間の追い切り本数も十分。今朝6日の登坂の様子を見ていても、馬体はしっかり出来上がっていますし、走ることに対する気持ち乗りも十分に出来ています。その証拠に1週前追い切りでは、ビームライフルを追走して、きっちり先着する絶好の動きを見せています。

 新潟競馬場は新馬、新潟2歳Sと経験済み。3歳時アーリントンC以来、勝ち星からは遠ざかっていますが、重賞勝利に向けて、ここが最大のチャンスだという感じがします。ただ、問題は馬場状態。どうしても、道中は10番手以降のレースになるでしょうから、それでも差し届く馬場かどうかということです。

位置取りは向きそうなミッキードリーム

位置取りは向きそうなミッキードリーム

 道中の位置取りはこのレースに向きそうなミッキードリーム。前走もあわやのレースぶりでしたが、今回は斤量が変わらず57キロ。これには「他が軽くなる分、決して有利ではないだけに」と音無秀孝調教師も泣くしかありませんが「夏場はいいし、6歳といっても、まだまだ気が若い」と体調に関しては、万全を強調します。

 確かに、今朝6日の登坂の様子を見ていても、キビキビとした走りは、いかにも夏が合っている印象。あとは最終追い切りで、ある程度4F時計を出してくれさえすれば、前走がフロックだなんてことはないと思います。

折り合いが重要なシャイニーホーク

折り合いが重要なシャイニーホーク

 最後はシャイニーホーク。この馬の場合、時計の速い馬場は決して不得手ではないはず。それよりも、レースでしっかり折り合えるかどうかが、好凡走の分岐点になります。今回コンビを組む蛯名正義騎手は、1戦1勝の相性ですし、当時が左回りだったことを思えば、回りも問題ありません。

 前走惨敗でも、中間も活気のある動きを見せていますし、ここは橋口厩舎らしく、スピード感のある、最終追い切りで仕上げてくれれば、前走凡走から大きく一変できる可能性を秘めている、そんな印象があります。

◆次走要注意

・8/3 小倉2R 2歳未勝利【クラウンデピュティ】(5人/8着)

 多頭数にも関わらず、向正面から動く競馬で、勝負どころは余計に外を回らされる不利。これで勝ち負けできるようなら、新馬戦で勝っていたでしょう。
 器用に立ち回れなかった分、最後は脚がありませんでしたが、こういう脚の使い方ができる馬は、いずれ勝ち上がります。理想は最終追い切りをCW6F83秒を切るような追い切りを行っていること。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りCWで6F83秒以下なら勝ち負け

・8/4 新潟10R 飯豊特別【グラスソニック】(9人/15着)

 最終追い切りで美浦坂路4Fの自己ベストをマークするなど、体調面に関しては全く問題なかったと思います。
 ただ、後ろからレースをしすぎて、直線も伸びない馬群に突っ込むという最悪のレースぶり。これでは好走できるはずがなく、乗り替わって、きっちり先行させるレースができれば、あっさりと勝ち上がれるでしょう。

[メモ登録用コメント] 最終追い切り美浦坂路で新潟芝1200mから1400mに出走なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・8/11 新潟11R 関屋記念【ジャスタウェイ

 新潟芝1600mは須貝尚介厩舎の鉄板スポット。調教本数が標準以上なら、勝率67%(新書掲載時)は、まさに鉄板。ちなみに2013年夏は出走がありませんが、2012年は[0-0-0-2]。昨年成績が悪かった分、今年は数字を上げてくれるでしょう。
 これで、最終追い切りが須貝尚介厩舎の勝負調教に該当すれば、馬券圏内どころか、しっかり勝ち負けしてもらわないと困ります。

[メモ登録用コメント] 須貝尚介厩舎の勝負調教に該当すれば勝ち負け

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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