スマートフォン版へ

ロードカナロア、ハクサンムーンなどセントウルS分析

  • 2013年09月03日(火) 18時00分
 今週から秋競馬。この開催が始まると、年末はすぐそこ、そんなイメージです。今週から「競馬予想TV!」の第16シーズンがスタートしますし、予想の講釈も結果も、スタートから格好よく決めたいところです。

 そのお題はセントウルS。netkeiba.comの予想オッズを見ると、3頭とその他、といった感じの構成になっています。その中でも、抜けた1番人気は、もちろんロードカナロア。安田記念を制したことで、ここは「負けられない戦い」になっているような気もします。

中身が出来ているロードカナロア

中身が出来ているロードカナロア

 7月20日にグリーンウッドから栗東へ帰厩し、馬場入りを休むことなく、本当に順調に調整が進んでいます。そのあたりは担当する岩本龍治調教助手も「今年は暑さも応えていないようですね」と驚くほど。そのあたりも含めて、順調だということが、スプリンターズSへ直行するのではなく、セントウルSを使うという経緯にもなったようです。

 順調なのは、追い切り時計にも表れており、8月21日の坂路での追い切りが、4F52.1〜1F12.3秒。1週前追い切りはダッシャーゴーゴーを煽るような勢いで先着する内容。馬体の雰囲気自体は、まだまだ安田記念時とは違いますが、エンジンさえ温めてあげれば、自然と結果が出るような気がします。今朝の坂路でのキャンターを見ていても、帰厩当初のカーブでの手前の替え方より、スムーズな動きになっており、中身が出来ていることを見て分かったので、状態に関しては心配するところはないと思います。

さらに馬体に迫力を増したハクサンムーン

さらに馬体に迫力を増したハクサンムーン

 もし、心配するなら、ライバルになりそうな2頭の状態。まず、アイビスSDを勝ったハクサンムーンですが、前走後、短期で宇治田原優駿Sに放牧に出ていますが、このリフレッシュで、さらに馬体に迫力を増したような印象があります。その分、少し緩めの造りになっていますが、1週前追い切りを4F53.5〜1F11.8秒で動けているように、走ることに関しては問題ありません。

 なにより強調したいのは、この追い切りで、3F目13.0秒、4F目11.8秒と、緩急のついたラップを踏むことができている、精神的に落ち着いている点。レースでの馬場入場時には、まだまだ危なっかしいところがありますが、トレセンでは馬のいない時間帯を選び、できるだけのことをやっている効果なのでしょう。

1週前追い切りが素晴らしかったドリームバレンチノ

1週前追い切りが素晴らしかったドリームバレンチノ

 先週の追い切りを見るまでは、個人的にあまり注目していなかったドリームバレンチノ。ただ、1週前追い切り、そして、今朝の雰囲気を見ると、ハクサンムーンより、こちらの方がロードカナロアを負かす可能性があるかもって感じました。

 その理由は走っている時の頭の位置。8月中旬頃の坂路のキャンターでは、ごく普通の位置に頭がありましたが、今朝はかなり頭が低く、推進力を感じる走り。ちょうど、頭半分くらい、下がっているような状態でした。1週前追い切りでの動きが素晴らしかったので、その動きを経て、今回のような状態であれば、レースでは完璧に仕上がってくるのではないかと思います。もちろん、陣営としてもスプリンターズSが大目標なのでしょうが、馬自身は、ここで勝つつもりかも知れません。

◆次走要注意

・8/31 札幌11R 札幌2歳S【レッドリヴェール】(2人/1着)

 最終追い切りを函館芝で行い、絶好の動きを見せていただけに、馬場適性は高いと思っていましたが、予想通りの結果。それ以上に、3コーナーあたりで先団に取りつこうする姿は、一度レースを使った上積みでしょう。
 まだまだ底の見えていない馬だけに、今後のハープスターとの対戦が楽しみ。これから寒くなる季節にどうなるか、それは追い切りの動きで判断したいと思います。

[メモ登録用コメント] [将来性◎]須貝尚介厩舎の勝負調教に該当すれば勝ち負け

・9/1 新潟9R 村上特別【アスペンサミット】(7人/15着)

 スタートも普通、行きっぷりは抜群で前半を通過したものの、3コーナーから4コーナーでは馬群を気にするのか、ズルズルと後退。全く見せ場のないままに終わりましたが、美浦坂路での動きは500万下でも十分に通用するはず。
 これは典型的な直線競馬向きの馬だと思うので、今後、負け続けたとしても、直線競馬では必ず見直しが必要です。

[メモ登録用コメント] [新潟直千]美浦坂路で2F24.9秒以下なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・9/8 阪神9R 野分特別【フルーキー

 秋開催の阪神芝1800mは角居勝彦厩舎の鉄板スポット。それだけで、十分に推奨する理由になりますが、この馬自身が前走勝って、勢いも十分。9月1日のCWではデニムアンドルビーを追走して同入と動きも良好。
 あとは、最終追い切りを馬なりで済ませば、鉄板に該当。それで併せ馬先着なら、角居勝彦厩舎の勝負調教にも該当しますから、そうなれば、負けないでしょう。

[メモ登録用コメント] 最終追い切りを馬なりで併せ馬先着なら勝ち負け

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング