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メイショウマンボ、ローブティサージュなどローズS分析

  • 2013年09月10日(火) 18時00分
 今週は秋華賞トライアル、ローズSが行われます。オークスの1着から3着までが揃い、重賞ウイナー、春シーズンで人気を集めた馬など、秋華賞とほぼ同じような顔ぶれが、登録段階で22頭。今朝の様子を交えながら、早速、各馬のレポートをしていきましょう。

闘争心に溢れているメイショウマンボ

闘争心に溢れているメイショウマンボ

 まずは、オークス馬メイショウマンボ。デビューは2歳11月でしたが、それから7戦。適度な間隔をあけながら、レースに使われていたため、4ヶ月ぶりと長い間隔があくのは、今回が初めて。まず、問題になるのはローテーションでしょう。

 帰厩してからの追い切りですが、坂路とCWで計4本。そのうち、1週前追い切りのCWコースでの速い時計があるので、質の高い追い切りはこなせていると思います。ただ、9月8日の坂路での時計は4F63.3秒と、こちらは1本に数えていいか、どうかという微妙な追い切りでした。最終追い切りはオークスと同じパターンであれば、坂路ということになるでしょうが、やや量の少ない調教は、あまり評価できません。ただ、画像を見ていただいても、分かるかも知れませんが、今朝の登坂の表情は闘争心に溢れていました。これはしっかりと評価しておきたいところです。

 フローラSを勝ち、オークス3着だったのは、デニムアンドルビー。この馬に関しては、帰厩前に角居勝彦調教師にお話しを伺った際「見違えるように良くなった」というコメントをもらっていました。同師がこれほどまで、賛辞の言葉を口にすることが少ないため、どのような体になっているか、楽しみにしていましたが、確かに逞しさが分かる馬体になっています。

 1週前追い切りのCWコースでは、フルーキーに見劣る動きになってしまいましたが、その相手は先週のレースを完勝。併せた相手が動いただけだと思いますし、むしろ、しっかりと併入できたので、問題ありません。こちらもメイショウマンボ同様、これだけレース間隔があくのは初めてですが、調教本数は標準。あとは最終追い切りで、しっかりと先着してくる動きを見ることができれば大丈夫。

 新馬、エルフィンSを連勝し、桜花賞では3番人気の支持を受けたトーセンソレイユ。ディープインパクトの半妹ということもあり、注目を集めて当然ですが、春シーズンは小柄な馬体で、追い切りをセーブし、その体を維持しているという印象でした。

 今回は、函館競馬場で調整し、それから栗東へ移動。私が馬体をじっくりと確認することができたのは、今朝が初めてでしたが、それこそ、見違えるように逞しくなっていると思います(暗い時間帯だったため、画像撮影できなかったのが残念なくらい)。たぶん、馬体重自体も大幅に増えていると思いますし、本来はここから引き締まる体になれば、より一層、良くなってくるのではないでしょうか。個人的には、今回馬券対象というよりも、ここを叩いて、どのような変化を見せてくれるか注目しています。

精神面が課題のローブティサージュ

精神面が課題のローブティサージュ

 変化という意味では、ローブティサージュ。阪神JFを勝った2歳女王ですが、3歳時は桜花賞5着がやっと。なかなか結果を出すことができませんでした。その原因は気性。前向きさはレースで武器になる場合もあれば、テンションが高くなり、馬体重の維持を難しくさせるなど、デメリットもあります。春シーズンは後者の場合が多かっただけに、この秋の課題は精神面のような気がしていました。

 今朝の様子を見ると、そんな不安は一掃されます。須貝尚介調教師は「いい体になったし、落ち着きもある」と歩く姿を見て、笑みを浮かべていました。この馬はこれまで、レース間隔があいた経験は豊富。好走実績もあるだけに、一度使うよりも、今回の方が狙えるのではないかと思っています。

 もっとたくさん、触れておきたい馬もいますが、他に関しては、No.1予想で書かせていただこうと思います。もちろん、印を打った馬しか書くことはありませんが、今から、印の数をまとめることができるか、心配になっています。

◆次走要注意

・9/8 阪神9R 野分特別【フルーキー】(1人/1着)

 2着との着差は3/4馬身ですが、それ以上に強い内容でした。最後はジョッキーが後ろを振り返りながら、流す仕草でしたから、よほど余力があったのでしょう。
 最終追い切り時から、このくらいの勝ち方がイメージできましたが、思った以上。これなら、距離が延びても大丈夫、のような気もしますが、ひとまずはマイルから2000mまでで、安定した走りを見せてくれそうです。

[メモ登録用コメント] [将来性◎]角居勝彦厩舎の勝負調教なら勝ち負け

・9/8 中山10R 内房S【ルミナスウイング】(1人/15着)

 抜群の手応えで直線に向いたと思いきや、伸びるところなく失速。この惨敗っぷりには驚いた方も多かったことでしょう。ここは理解に苦しむところですが、気分よく先行しすぎた、もしくは、ここまで使い込んだ疲れが出たのかも知れません。
 確かに、最終追い切りの動きも、これまでよりも内容が目立たない印象でしたし、ここはリフレッシュして、再度狙ってみたいところです。

[メモ登録用コメント] [ダート1200]安田隆行厩舎の勝負調教なら勝ち負け

◆今週末馬券圏内

・9/15 阪神10R オークランドRCT【アドマイヤジャガー

 休養明けの釜山Sは見せ場のないままに終わって14着。実は5走前も、6走前に休養明けで惨敗し、追い切り本数を強化して勝つというパターン。今回も中間の調教本数は多く、5走前を再現できる下地は整っています。
 それに加えて、秋開催の阪神ダート1800mは友道康夫厩舎の鉄板スポット。最終追い切りがCWなら、かなり複勝率が高いだけに、まずは最終追い切りに注目

[メモ登録用コメント] 最終追い切りがCWなら馬券圏内

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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