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バレットを務める娘さんについてなど、ユーザーからの質問に答えます!

  • 2013年09月24日(火) 18時00分
今回は「人から言われたことで、人生観が変わった言葉は?」というユーザーからの質問でスタート。曾和先生や橋口先生との出会いそのものを転機としながらも、最近、小牧騎手の騎手人生に大きな変化をもたらしたアノ人の言葉も…。このほか、バレットとして活躍する娘さんとの関係など、ユーザーからの質問に、思わず小牧騎手の本音がもれる!?

■ユタカくんのダービー制覇は、僕にとっても大きな転機

──今回は、ユーザーから人生観にまつわるこんな質問がきています。「さまざまな転機を乗り越えてきている小牧さんに質問です。今まで人から言われたことで、人生観が変わったような言葉はありますか?」というものです。

小牧 言葉か…。僕の場合、つねに曾和先生に怒られてきたからなぁ。

──そのなかでも、なにかある度に思い出すような、印象的な言葉はありますか?

小牧 なんやろなぁ…。具体的な言葉は思い浮かばへんなぁ。

──改めてですが、どんなことで一番怒られていたんでしたっけ?

とにかく怒られた

とにかく怒られた

小牧 どんなことっていうよりも、動けば怒られる、そんな感じやった(笑)。僕のあとも、お弟子さんはたくさんいたけど、僕が最初の弟子やったからか、とにかく一番怒られたね。弟も曾和厩舎に所属して、確かに怒られてはいたけど、僕の怒られ方とは全然違ってた。

──ずっとお話をうかがってきて思うのですが、曾和先生に怒られた体験は、ジョッキー・小牧太の大半を占めるくらい大きなものなんですね。

小牧 そうやね。だってホンマにすごかったもん。今はもうまったく怒られませんけどね。具体的な言葉では思い出せんけど、曾和先生にしろ橋口先生にしろ、その時々で声を掛けてもらったから今があるわけで、人の縁というものはすごく感じるね。

──言葉というより、その存在自体が転機になってきたということですね。

小牧 うん。僕自身も、常に前向きやったからね(笑)。あ、そういえば、最近やったら、ダービーを勝ったユタカくんの言葉をきっかけに、タバコを止めたからね。それもひとつの転機かなと思うわ。

──「小牧さん、あの歓声のなかでGIを勝つのって、すごくいいもんですよ」っておっしゃったんでしたっけ?

小牧 そうそう。あのユタカくんが「ユタカコールで鳥肌が立ちましたよ」って言っていて。それを聞いて、GIをもう一度勝ってみたいなぁってすごく思ったからね。最近では、そのユタカくんの言葉が一番大きいかな。ユタカくんが言った言葉だからっていうのもあると思う。ファンの人からしてみれば、スポーツ選手なんやからタバコを吸わないのは当然やと思うかもしれんけど、なんせ何十年も吸ってたわけやからねぇ。僕にとっては、すごく大きな出来事やったわ。今でも“吸いたい!”って思うもんね。お風呂に行ったときとか、いまだに喫煙スペースで休憩してるくらい(笑)。

──よく我慢できますね。禁煙宣言をしてから、本当に1本も吸ってない?

小牧 うん、1本も吸ってない。どんなに酔っ払っても吸ってないわ。その代わり、一緒に飲んでる人が吸っていると、煙をクンクン嗅いでいるけど(笑)。それだけで十分やわ。

──なるほど(笑)。でも改めて、武豊さんのダービー制覇は、小牧さんにとってすごく大きな出来事だったんですね。

小牧 そうやねぇ。ユタカくんがダービーを勝ったことで競馬がすごく盛り上がったし、ファンにとってもすごくうれしい出来事だったやろうけど、影響はそれだけじゃないってことやね。大ベテランの小牧太ジョッキーもすごく感銘を受けて、自分ももう一度あの場に立ちたいと一大決心をしたわけやから。そうはいっても、吸ってない人にはわからんやろうけどなぁ…。ユタカくんの言葉もそうやけど、ユタカくんに会う人会う人が「おめでとう」って声を掛けている状況を見て、改めてGIを勝つことの重みを感じたね。この前(北九州記念のあと)は、僕がそんな感じやったわ。やっぱりうれしいもんやね。

ひとりでベラベラ愚痴ってるわ(笑)

ひとりでベラベラ愚痴ってるわ(笑)

──続いては、ファンの方からこんな質問がきています。「小牧さんのファンで、いつも太論を楽しく読ませていただいてます。娘さんがバレットになってからだいぶ経ちましたが、小牧さんの騎乗について、ダメ出しをしてきたりするのでしょうか?」というものです。

小牧 いや、娘は競馬をよう知らんからねぇ。ただ、僕は以前からバレットの子についつい愚痴ってしまうんやけど、娘に替わってからも相変わらず、僕ひとりでベラベラ愚痴ってるわ(笑)。

──娘さんの反応は…?

小牧 まったくない(笑)。「どこがアカンかったんかなぁ」とか「勝てんなぁ」とか、僕がずーっとひとりで喋ってんねん。でも、娘が近くにいると、やっぱりやり甲斐があるね。移動とかも一緒やし、なんか楽しいわ。

──そのうち、娘さんの競馬に対する目が肥えて、「お父さん、あの3コーナーの位置取りは…」なんて言い出すかもしれませんよ。

小牧 そんなん言われ出したらどうしよ…。嫌やわ!

【次回の太論は?】
いよいよ、オルフェーヴル、キズナが出走する凱旋門賞が目前に。そこで、凱旋門賞についての小牧騎手の見解を直撃! このほか、直近のベストレース、ワーストレースについて、小牧騎手がじっくりと振り返ります。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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