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カナロアが勝っても好配当のシナリオは残る

  • 2013年09月27日(金) 18時00分
 ロードカナロアが5枠10番という絶好枠を引いた。前に行ってもよし、じっくり攻めてもよしという枠順であり、同馬が大きく崩れる可能性はほとんど無くなったと見る。

 しかし、だからといって好配当を追求する手段が無くなったわけではない。ここからは場合分けして、人気通りにならない結末を想像することになる。

 まずはロードカナロアが2着になる「裏目千両」的なシナリオだ。断定してもいいと思うが、アップセットの1着を取る可能性があるのはロードカナロアより前にいる馬である。さらに限定すれば、ハナへ行く馬だ。

 私がよく主張する「まぐれ残りはあってもまぐれ差しはない」という競馬格言はスプリンターズSの1着馬にはよくあてはまり、ハナへ行った馬による波乱はこれまで何度も起きている。また、昨年の成功体験からロードカナロアがじっくり構える形になると、「まぐれ残り」のチャンスはさらに増す。

 ではどれがハナへ行くのかというと、もちろん候補はフォーエバーマークとハクサンムーンだ。特に週半ばから会見等でハナを主張しているフォーエバーマークが内に入ったことで、この争いは面白くなってきた。

 ハナ争いが激しい=その馬たちが残る可能性は少ないと解釈するファンもいるだろうが、スプリンターズSについてはそうではない。とにかくハナを取りきった馬にはチャンスがある。最近ではローレルゲレイロを振り切ったウルトラファンタジーが好例だろう。

 ここは枠順+人気の無さ(失うもののなさ)で、フォーエバーマークがハナへ行くと見る。アイビスサマーダッシュでの位置取りを見ても、ハクサンムーンと互角にやり合うくらいはできるだろう。時計の対応力は期待できないので雨が欲しかったが、それでも単勝まで見込む馬はフォーエバーマークしか選びようがない。

 ある程度の配当になるもうひとつのシナリオは、ロードカナロアが勝ちながら2,3着にそれなりの人気薄馬が来る形だ。ハナへ行けなかったときのハクサンムーン、実はピークを過ぎていた場合のドリームバレンチノ、1200mが合わなかった場合のグランプリボス……などと妄想していくと、ロードカナロアが1着で2,3着も人気サイドという馬券をわざわざ買う必要はない。余計なお世話、かついま心配することではないが、グランプリボスは1200mを使うことでマイルCSでの折り合いがどうなるかもちょっと心配だ。

 もともとスプリンターズSは上位すべて人気サイドという形にはまとまりにくい。ロードカナロアを◎にして1着で決め打つ場合、シルシで言うところの○▲☆(あるいは二重△)に敢えて人気薄馬を置き、2〜4番人気馬は△止まりにして◎→○▲☆←→○▲☆△△△といった構えにするのが良いのではないかと思う。

 では、ロードカナロアが勝つ場合のヒモ穴候補として有望なのはどんなタイプか。過去のレースを振り返ると唯一の基準というのは無いのだが、条件でいうと「過去にG1好走歴がある」「今年重賞勝ちかオープン特別2勝があって今回人気薄」「牝馬か3歳馬で斤量の絶対値が軽い」あたり。G1好走歴だとパドトロワかサンカルロ、今年の成績だとマジンプロスパーとこちらもパドトロワ、斤量だとアドマイヤセプターかマイネルエテルネル(+既に名前が出ているフォーエバーマーク)ということになる。

 もちろんこれらをすべて入れるわけにはいかないので、絞り込みをしないといけない。個人的にフォーエバーマークとパドトロワの重視は決めているが、「穴っぽい馬枠」の残り1枠はぎりぎりまで悩むつもりだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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