種牡馬デヒア(父デピュティミニスター)は、2000年に輸入されたから、今年の2歳馬を送る新種牡馬。ただし、父のデピュティミニスターからヴァイスリージェントとさかのぼる父系は早くから人気があり、まずパークリージェントが大成功した。中央では無名にも近いが、公営のトップ種牡馬。
今はこの父系、フレンチデピュティ→クロフネの父子が大きな注目を集めている。
デヒアは最初、デヘアの表記でトーヨーデヘアを送り、現在の外国産の古馬では、グリーンビルボード、そしてきょうの新潟11Rのモルフェデスペクタが活躍している。
種牡馬デヒアはマイラーというより、スプリンターに近い。自身はダートに良績が集中したから、芝なら新潟のような平坦コースこそがベストだ。
モルフェデスペクタの魅力は、勢いのある父方はもちろんだが、その牝系にもある。いま日本の短距離界のNo1に近いのは5歳牝馬ビリーヴ(父サンデーサイレンス)だが、モルフェデスペクタはビリーヴといとこ同士。
また、この2頭の母の半姉には、45戦25勝(G1・11勝)という米の年度代表馬になったレディーズシークレットがいる。ファミリーの底力は文句なしだ。
ここまでまだ3勝、やや出世の遅れているモルフェデスペクタだが、ここ3戦の1400mは少し長かった。いつもペースや仕掛けのタイミングに苦心している。1000mはダートで一戦のみだが、ちぎっている。いよいよ今回はスプリント能力フルに発揮だろう。直線1000mはベストと思える。
相手は一長一短だが、穴馬ならスペシャルストック。ダートの1200mでもひっかかるタイプで、典型的なスピード型。芝の平坦で一変がありえる。今回は珍しくビシッと追い切れた。