古馬のG1路線は、シンボリクリスエスが天皇賞→ジャパンC→有馬記念を予定している。ヒシミラクルも、同様にG1・3連戦のローテーションを展望している。この朝日チャレンジCのグループがAランクのトップに追いつくのは大変なことだが、昨年、1分58秒1のレコードで勝ったタップダンスシチーは、やがて有馬記念で快走した。また96年のマーベラスサンデー、93年のウィッシュドリームなども、ここを勝つことにより、やがてG1の路線に育っている。成長力に期待できる馬に注目だろう。
カンファーベストはやっとG3に手が届くところまできたばかり。とてもG1級に歯が立つとは思えないが、この馬、最初はまったく無名だったが、3歳の秋(カブトヤマ記念1位入線降着)のあたりから、一戦ごとに力をつけ、地道にパワーアップしてきた。もう追ってヨレたりしなくなっている。もとより使って良化型。前走、新潟記念の2着は立派なものだ。
父アンバーシャダイも最初は無名に近く、馬体にも迫力のない馬だったが、4歳の秋に急上昇。目黒記念を勝つと、有馬記念を制するまでに急成長した。カンファーベストがそこまで行くとは思えないが、この秋、大幅にパワーアップする可能性はある。
母の父シンザン(その父ヒンドスタン)というところも魅力。もうあまりに遠いが、秋に本格化のヒンドスタンの伝説は生きている。昨年のヒシミラクルも、あの底力の根底にあるのはヒンドスタンの血を大切に伝えた牝系だった。距離2000mはここまで3、3、1、1、2着。一戦ごとに中身充実。確実に上がり34秒台で伸びるようになっている。サンライズシャークに差されてはダメだが、ここを勝つようならこの先が楽しみになる。