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年末年始は宮崎、園田へ里帰りした太が年明けの騎乗停止、落馬について振り返ります!

  • 2014年01月28日(火) 18時00分
太論


今年は年明け早々、2日間の騎乗停止になったり、復帰した日には思わぬシーンで落馬があったり。少々出遅れたかな…と思われた小牧騎手ですが、この取材後の1月4週目には、土日で5勝の固め打ち! 年明けからエンジン全開の小牧騎手、今年はやってくれるはず!
(取材・文/不破由妃子)


■早く1勝したくて、強引な競馬をしてしまった…

──2014年、最初の『太論』取材となります。今年も1年、よろしくお願いいたします。

小牧 こちらこそ、よろしくお願いします。

──さっそくですが、お正月はどう過ごされていたんですか? 今年は競馬が終わるのが早かったですし、だいぶのんびりされたのでは?

小牧 うん、仕事は名古屋(12月25日・名古屋グランプリ・ナイスミーチュー3着)が最後で、そのあと宮崎の実家に帰りました。結局、25日から30日まで宮崎にいたかな。おふくろとふたりで温泉に行ったり、友達と会ったり。あ、あと、橋口先生の弟さんが経営している都城の洋食屋さんにも行ってきましたわ。僕は知らんかったんやけど、僕の知り合いがたまたまそのお店の近所に住んでいてね。ハンバーグをいただいてきましたわ。年明けに先生に伝えたら「おぉ! 行ったんか!」って驚いてはったけど(笑)。

──そういえば、橋口先生も宮崎ご出身でいらっしゃいますものね。弟さんにお会いになったんですか?

小牧 いえ、会ってないです。僕もあえて言わんかったからね。馬の写真がたくさん飾ってありましたわ。大晦日は、曾和先生とご飯を食べてお酒を飲んで年越しをして。これはもう毎年恒例やね。先生からは、「とりあえず頑張れ」って言われましたわ。2日は、これもまた恒例の園田のトークショーに出演して。「いつまで乗れるかわからんけど、1年1年が勝負やと思いながら乗っていこうと思っています」というような話をしました。

──毎年、小牧さんファンが集結する日ですよね。小牧さんにとってどんな1日ですか?

小牧 毎年、その年の本音をぶつけられる場所になりつつあるね。いつも競馬場に応援にきてくれているファンの人たちも、その日は園田に集まってくれて。僕が「もうやめようかな…」とか言ったりすると、「えーッ!!」とかって言うてくれるしね(笑)。毎年、気持ちが温かくなる1日やね。

──気力をチャージできそうな1日ですね。ではさっそく、年明けの競馬を振り返っていきたいんですが、まずは今年の初勝利が残念な結果に…(1月6日・京都1R。エノラブエナで1着も、向正面で斜行したとして2日間の騎乗停止に)。

小牧 ああ、あれはもう納得ですわ。こじ開けてしまったのがわかりましたから。さすがに後ろの馬が躓いたのは気づかなかったんやけど、パトロールを見たら、明らかに出していった自分の責任やね。斜行したのは馬の癖ではないし、後ろの馬は躓いてるしで、(騎乗停止)4日もらうかなぁと思ったんやけどね。申し訳ないことをしました。

──ご自分でもすぐにわかったということは、ギリギリの判断だったわけですか?

小牧 そうやね…、確かにあそこで行ってなければ勝ってないですわ。でもまぁ、あそこは入って行ってはいけないところです。勝ちたかったからねぇ。早く1勝したくて。

──多少、勝負に出たところはあったんですね。

小牧 うん。めずらしく強引な競馬をしてしまったね。ついつい行ってしまった。反省してます。

──初勝利が一転して騎乗停止とあって、気分的にも落ちたのでは?

小牧 いや、全然。あ、反省しとらんのとは違うよ。自分が悪いのはわかってたからね。4日間もらってたら、もう少し堪えていたかもしれんけど。それより、(騎乗停止が)3日間開催の前2日間だったでしょう。だから、体重調整のサイクルをちょっとズラしたら、体重が重たくなってねぇ。減量するのに大変でしたわ。土日はみっちりジムに行って、体重を落としました。

──そういえば、復帰した3日目には思わぬところで落馬があって(1月13日・京都6R・アヴァール5着)。

小牧 そうそう。ゴールしてすぐに、馬と一緒に一回転したんですわ。馬が躓いたんやね。どうもなかってんけど、あれは不思議やった。まともに背中から落ちてね。

太論

ゴールしてすぐに、馬と一緒に一回転したんですわ。どうもなかってんけど、あれは不思議やった



──ゴール直後ですから、それほどスピードも落ちてはいないはずですし、ケガがなかったのが不思議なくらいですね。馬も大事に至らなかったようですし、本当に良かったです。

小牧 ホンマやね。次の週、ちょっと肩が凝ってるかなっていうくらいの違和感があった程度やわ。それにしても、パッと後ろを見たら、馬の脚がお尻のあたりでバタバタしていたくらいやから、ホンマに紙一重やった。ちょっとタイミングがずれていたら、下敷きになってたと思うわ。

──騎乗停止あり、落馬あり、年明けから慌ただしかったといいますか。

小牧 そうやね。でもケガがなかったから、そこはいいほうに考えて。それに騎乗数もまた増えだしたからね。エージェントが頑張ってくれているのもあるけど、わからんもんやねぇ(笑)。頭数が少なくなったら寂しいっていうのは暮れに嫌というほどわかったし、やっぱりまだまだたくさん乗っていたいね。

【次回の太論は!?】
 2月9日のきさらぎ賞には、小牧騎手期待の1頭、サトノルパンがエントリー! きさらぎ賞への手応えをお聞きするとともに、ロザリウム、ヴィンテージローズなどの近況や、早くも「オークス向き」との発言が飛び出したアノ3歳馬について、小牧騎手が熱く語ります!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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