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期待の大きいサトノルパンを中心に春に向け3歳馬の手応えを太が語ります!

  • 2014年02月04日(火) 18時00分
小牧太

春に向けての手応えを太が語ります!


2月9日のきさらぎ賞には、小牧騎手期待の1頭、サトノルパンがエントリー! 8日のエルフィンSには、これまた期待の大きいレッドオーラムがスタンバイしています。この2頭のお話を中心に、春に向けての手応えをお聞きしました。
(取材・文/不破由妃子)


■僕さえうまく乗れば、能力的には勝ち負けや!

──きさらぎ賞のサトノルパン、エルフィンSのレッドオーラムと楽しみな3歳戦が続きますね。

小牧 うん。牝馬ではレッドオーラムが一番楽しみやね。牝馬のわりに乗りやすいし、乗り味もいい。これは走ると思うわ。距離延びて良さそうだから、桜花賞よりオークス向きやな。

──早くも具体的なレース名が挙がりましたね。

小牧 うん。東京も合いそうやし。切れるタイプじゃないから、好位から脚を伸ばすのが理想やね。ただ、腹回りとかいかにも牝馬特有の体をしてるから、これ以上、減らんでほしい。そこが唯一の心配点やね。

──牝馬ではほかに、ヴィンテージローズとロザリウムについて、ユーザーから「小牧さんの手応えを教えてください」というリクエストがきています。

小牧 ヴィンテージは…。今週中京に乗りに行くんやけどね(なずな賞・6番人気13着)。もうひとつ変わってこうへんなぁ。今回は飼い葉もしっかり食べて、普通に調教もできてるみたいやけど、調教ではレッドオーラムに余裕でかわされて。とりあえず、体が戻ってほしいね。

──ロザリウムは、ローズキングダムの全妹ですよね。いやでも注目を集める血統馬ですね。

小牧 本当は中京で乗るはずだったところ、ロザリウムを京都で使うということで、橋口先生が「この馬は走るから乗りなさい」とおっしゃってね(除外になり、2月9日の京都芝1600mへ)。調教でずっと乗ってるけど、まだもうひとつって感じやなぁ。ローズキングダムと比べてはかわいそうやけど、まだ硬いところがある。

──実戦に行って変わるという感じでもない?

小牧 ん〜、どうやろ。何ともいえんけど、変わってくれることを期待したいね。

──牡馬ではやはりサトノルパン。笹田先生との対談の際、「次は絶対に勝たなくちゃ」とおっしゃっていて、その言葉通り、順当勝ちでしたね。未勝利戦とはいえ、あの脚は圧巻でした。

小牧 あれは圧勝やったね。未勝利クラスでは、さすがに力が全然違うわ。最初から手応えを感じていた馬やし、なかなかあのクラスの馬は回ってこないから大事にしたいね。

──次はきさらぎ賞を予定していますね。相手は一気に強くなりますが…。

小牧 そうやねぇ。兄弟はみんなマイラーやし、気のいい馬で行きたがるところがあるから、正直、1800mはどうかなぁとは思うけど、ここで取りこぼしはできへんから。

──ここで賞金を加算できるかできないかで、その後のローテが大きく変わってきますからね。

小牧 うん、ここで勝ち負けしておかなアカンね。暮れももっと前で競馬がしたかったんやけど、スタートが下手やからああいう競馬になって。この兄弟はゲートがみんな苦手やね。リディルは素直やったけど。陣営は春に向けて距離を延ばしていきたいみたいやわ。

──となると、ジョッキーとしては、道中で我慢することを教えていくわけですか?

小牧 そうやね。でも、折り合い重視で乗るとなると、どうしても(位置取りが)ひとつ後ろになってしまって。僕自身、芝ではひとつ後ろの位置になりがちで、自分でも悪いとこやと思ってるんやけど。今の競馬は、ちょっと出していって、いい位置でグッと押さえる競馬が主流やねんけどね。

──サトノルパンのきさらぎ賞は、そういう競馬を描いてらっしゃる?

小牧 うん。本来は好位から乗っていく馬やと思うから。ただ、さっきもいったように、ゲートがちょっと下手なんで。前回は未勝利戦やったからあれで勝てたけど、重賞で同じ競馬をしていては勝てないからね。ただ、あの馬は脚があるから。僕さえうまく乗れば、能力的には勝ち負けできると思うわ。それと、ピークトラムにまた乗れることになってね。また乗りたいと思ってた馬やから、うれしいし楽しみやね。でも、まだちょっと太いわ。

──注目の3歳戦が続きますね。結果次第では、小牧さんの春もグッと中身の濃いものになりそうです。

小牧 ホンマやね。やっぱりGIを勝つことを目標に頑張ってるんでね。なんとか結果を出したいですわ。

小牧太

やっぱりGIを勝つことを目標に頑張ってるんでね。なんとか結果を出したいですわ



【次回の太論は?】
「ゲート入りを嫌がる馬に対してムチを使うのは、精神的な影響はないの?」「小牧騎手は前に行く競馬で勝つことが多いように思いますが、先行馬に騎乗するときのポイントは?」などなど、ユーザーからの質問に小牧騎手がズバッと答えます!
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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