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トウケイヘイロー、ダノンシャーク、ミッキーアイルなど中山記念、阪急杯、アーリントンC分析

  • 2014年02月26日(水) 18時00分


◆重賞出走馬の最終追い切り情報をお届け

 今週から、中山競馬、阪神競馬が開幕。いよいよ、春のG1レースに向けた重賞も行われるようになり、毎週のように、注目馬が出走してきます。先週同様、冒頭部分を省略させていただき、1頭でも多く、重賞出走馬の最終追い切り情報をお伝えしたいと思います。

【アーリントンC/ミッキーアイル】

 前走のレースについて「正直、状態は良くなかった」と振り返る音無秀孝調教師。私も、予想では印を下げたように、最終追い切りの内容は時計が遅く、決して、評価できる内容ではありませんでした。

 それと比較すれば、雲泥の差なのは、今回の追い切り内容。1週前追い切りの時点で、かなり評価できる動きと時計でしたが、最終追い切りも同様。単走でしたが、坂路4F51.5〜3F37.8〜2F24.5〜1F12.2秒。他厩舎の馬で混雑した時間帯でしたが、全く関係ないといった感じで脚力を見せつける動き。ラスト1Fが最速になっている点も評価できますし、個人的には「アノ馬」との一騎打ちだろうと思います。

ミッキーアイル

1週前追い切り同様、最終追い切りも評価できる動きだったミッキーアイル(2月25日撮影)



【中山記念/トウケイヘイロー】

 休み明けは好走傾向にあり、1000万下、1600万下時代はともに1着。特に、今回の休み明けと比較対象できるのは、2013年武庫川Sでしょう。追い切り本数自体は当時と同じ5本。この本数は休み明けとして少ない数ですが、1着になっている点から、本馬にとっては、本数は関係ないでしょう。

 問題は、最終追い切りの内容。武庫川S時はDコースP馬場でラスト1F11.0秒の鋭い伸び。今回はCコースと馬場が違ったとはいえ、ラスト1F13.0秒とやや物足りない伸びでした。26日は朝一番、やや時計の出ない印象もある馬場でしたが、この馬なら、もっと時計が出ていたはず。その点がかなり気になります。

トウケイヘイロー

この馬なら、もっと時計が出てもいいはずのトウケイヘイロー(2月26日撮影)



【中山記念/アルキメデス】

 レース間隔があいたとはいえ、1月下旬から坂路で時計を出す、入念な中間の追い切り。2月に入ると、Cコースで併せ馬を毎週行っており、本数だけでなく、その内容もかなり濃くなっています。朝日CCに出走する前に「ようやく体がしっかりしてきました」と担当する久保敏彦厩務員に聞いていたので、そのあたりが今の調教内容と関係しているのでしょう。

 最終追い切りもしっかり。Cコースでトーホウストロングを追走して、最後は同入するという内容。相手の動きが絶好だったため、追いつくのがやっとでしたが、時計の6F83.0〜1F12.3秒は評価できます。あとは、コーナー4つでトリッキーさがある、初めての中山競馬場への適性の有無でしょう。

アルキメデス

時計の6F83.0〜1F12.3秒は評価できるアルキメデス(2月26日撮影)



【阪急杯/ダノンシャーク】

 芝1400mは2012年スワンS以来となりますが、当時は0.2秒差の4着。決して適性がない距離とは思いませんが、今回は東京新聞杯でカラ輸送した後のレース。同じ過程で、小倉大賞典に出走したブレイズアトレイルが好走(3着)していることを思えば、気にすることではないかも知れません。

 ただ、1週前追い切りの動きが物足りなかっただけに、少し心配はしていました。最終追い切りは坂路で4F52.9〜1F12.1秒。いくら時計の出やすい馬場状態だったとはいえ、終いの脚がしっかりしており、具合に関しては問題ないというのが、最終追い切りの内容から判断できることです。

ダノンシャーク

最終追い切りの内容から具合に関しては問題ないダノンシャーク(2月18日撮影)



【阪急杯/コパノリチャード】

 当サイトの1週前調教診断にも記したように、休み明けは速い時計が出て、しかし、凡走するというのが、ポートアイランドSからのイメージ。今回も1週前追い切りの時計が速かったので、そのイメージをダブらせていました。

 しかし、最終追い切りは、坂路4F52.6〜3F38.5〜2F24.7〜1F12.4秒。終いまでしっかりした動きを見せました。ちなみに、昨年同時期に勝ったアーリントンCの最終追い切りが、坂路4F54.4〜1F13.6秒だったので、数字は今回の方がかなり優秀。逃げ馬だけに、追い切りだけで評価するのは非常に難しいところがありますが、追い切り本数もしっかりこなせている今回は凡走理由が見当たりません。

コパノリチャード

今回は凡走理由が見当たらないコパノリチャード(2月25日撮影)



◆次走要注意

・2/22 京都6R 3歳500万下【ピクニックソング】(7人/13着)

 最近は栗東坂路での追い切りをラスト1F重点にしており、自分のペースで走ることを練習中。にも関わらず、今回はスタート直後から押して前の競馬。内枠だったこともあり、仕方ないと思いますが、あれでは惨敗も納得。
 決して、このクラスに通用しない馬ではないと思うので、今度は外枠で自分のペースを守れば、必ず勝ち負けできると思います。

[メモ登録用コメント] [ダート1200mから1400m]最終追い切りが坂路で終い最速ラップなら勝ち負け

・2/23 東京1R 3歳未勝利【ネアポリス】(10人/9着)

 二ノ宮敬宇厩舎の勝負調教に該当していたので、馬券総合倶楽部の狙い馬として取り上げました。ゲートオープンから前半の行きっぷりは上々。直線に向いても、勝ち負けを思わせる位置取りでした。
 ただ、道中引っ掛かり気味だったこともあり、直線は失速。この距離はいいと思いますから、中山ダート1200mあたりでもチャンスはありそう。

[メモ登録用コメント] [ダート1200mから1400m]二ノ宮敬宇厩舎の勝負調教なら勝ち負け

◆今朝の追い切り特報

・3歳未勝利【ウインドサクセス

 厩舎スタッフに聞くと、芝を使いたいそうですが、節がなく、着順による優先もないため、出走が叶わないかも知れないとのこと。ただ、今朝のCコースでの動きを見ていると、未勝利なんて、いつでも脱出できる動きをしています。

 しかし、前走も「外から他馬に被せられると、やめていました」(前出スタッフ)ということですから、外枠ならという条件付き。ちなみにダートでも問題はないと思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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