1分22秒6の勝ち時計がきわめて平凡だったのは、牝馬同士の2歳Sにしては珍しく一気に行く馬不在で、前半3ハロンは35.6秒にとどまったため。レース全体のバランスは、[35.6-11.9-35.1秒]となった。
スイープトウショウは、出負けしてまくり気味に進出。外から伸びて上がり34.0秒。新馬デビュー戦と全く同様のレース運びで、勝ち時計の1分22秒台後半まで同じ。
とにかく切れる。また、まだ全力で走っているわけではないと思えるゴール前の走法や顔つき(耳の方向)などから、全体的に今年もレベルの高い西の2歳牝馬勢の中から一歩抜け出した形だ。ただ、シャープ過ぎて迫力はない。エンドスウィープ産駒は、サウスヴィグラスのイメージがあったりして、ダートの短距離向きの産駒が多いのは確かだが、早熟ではない。坂のある1600mの12月のG1で真価を問われることになる。
1番人気のツルマルシスターは、1800m→1600mと連勝してきて、今回は1400m。さすがに流れに乗れなかった。
しかし、1800mを1分49秒8のレコードで差し切ったダンスインザダーク産駒で、母はツルマルガール(その父サッカーボーイ)。1400mに対応できなかったのは仕方がなく、むしろ長い将来を考えれば、逆に展望は広がったともいえる。1400m向きの器用なスピード型ではない。
ロイヤルセランガーは、キャリアを生かして巧みなコースどり。この馬も上がり34.3秒だから、十分に合格点だろう。注目は好馬体のマルターズヒートで、上がり34.9秒、スパッと伸びてはいないが、ゴール寸前のストライドには光るものがあった。芝向きだった。
伏兵として期待したコンコルディアは、しぶいタイプとしてもう少し成長するはずだが、意外にこの程度かもしれない。前走の勝利が中山での関東馬相手だった。