現在、関西所属の2歳オープン馬(2勝以上に相当)は計21頭。一方、関東は外国産馬を中心に計9頭だけ。ちなみに関西のオープン級には、トレーニングセールを中心に買ってきた外国産馬は1頭もいない。
かつては、ポンポンと勝てそうな外国産馬を手に入れるのは、時の流れを読んだ関西陣営の得意とするところだったが、いまはもう関西のトレーナーやオーナーは、あまり長期展望ができないうえ、生産界とも結び着きの薄い外国産のスピード型(距離のもつタイプはまた別だが)を、重視していないともいえる数字だ。
西と東のレベル差は、こういう現象までくると、単に勝利数の差ではなく、日本のホースマンの質とレベルにかかわるくらい、絶望的に大きくなったともいえる。展望がちがうのだ。
1つ1つのレースは別だが、こと2歳戦で関東の所属馬に肩入れしているようでは、ファンサイドの私までピントがズレることになりかねない。怖いことだ。
といいながら、まあときにはという意味も含めて(関西馬が4頭も東上してきたのに)、フサイチホクトセイに期待する。
超スローのデビュー戦、上がり33.9秒はとくに強調できる切れではないが、2戦目の上がり34.1秒は光る。アポインテッドデイ(ペリエ騎手)がマイペースで、11.4−11.7秒の直線で逃げ込もうとするところを、(推定)11.2−11.2秒で一気に差し切った。それもまだ若さをみせ、少しヨレつつだから見事だ。
グリーンデザート(その父ダンチヒ)の牝馬に、マキャヴェリアン(父ミスタープロスペクター)。これはもう典型的な快速型で、祖母の父がハビタットときているから念が入っている。距離が1600m級になっては過信できないが、1400mで、いいことに追って伸びるタイプだから、まだ(まず)崩れないだろうとみた。この馬まで負けると、もう関東の2歳はオープンでは買えない。