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京王杯2歳S

  • 2003年11月14日(金) 11時45分
 現在、関西所属の2歳オープン馬(2勝以上に相当)は計21頭。一方、関東は外国産馬を中心に計9頭だけ。ちなみに関西のオープン級には、トレーニングセールを中心に買ってきた外国産馬は1頭もいない。

 かつては、ポンポンと勝てそうな外国産馬を手に入れるのは、時の流れを読んだ関西陣営の得意とするところだったが、いまはもう関西のトレーナーやオーナーは、あまり長期展望ができないうえ、生産界とも結び着きの薄い外国産のスピード型(距離のもつタイプはまた別だが)を、重視していないともいえる数字だ。

 西と東のレベル差は、こういう現象までくると、単に勝利数の差ではなく、日本のホースマンの質とレベルにかかわるくらい、絶望的に大きくなったともいえる。展望がちがうのだ。

 1つ1つのレースは別だが、こと2歳戦で関東の所属馬に肩入れしているようでは、ファンサイドの私までピントがズレることになりかねない。怖いことだ。

 といいながら、まあときにはという意味も含めて(関西馬が4頭も東上してきたのに)、フサイチホクトセイに期待する。

 超スローのデビュー戦、上がり33.9秒はとくに強調できる切れではないが、2戦目の上がり34.1秒は光る。アポインテッドデイ(ペリエ騎手)がマイペースで、11.4−11.7秒の直線で逃げ込もうとするところを、(推定)11.2−11.2秒で一気に差し切った。それもまだ若さをみせ、少しヨレつつだから見事だ。

 グリーンデザート(その父ダンチヒ)の牝馬に、マキャヴェリアン(父ミスタープロスペクター)。これはもう典型的な快速型で、祖母の父がハビタットときているから念が入っている。距離が1600m級になっては過信できないが、1400mで、いいことに追って伸びるタイプだから、まだ(まず)崩れないだろうとみた。この馬まで負けると、もう関東の2歳はオープンでは買えない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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