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佐藤裕太騎手引退式で

  • 2014年06月20日(金) 18時00分


◆『佐藤裕太元騎手が調教パートナーを務めた馬たち』

 京成盃グランドマイラーズが行われた6月18日の船橋競馬場では、そのメインレースに先立ち、佐藤裕太騎手の引退式が行われた。すでに調教師試験に合格し、6月1日付けで調教師免許を受けているので、正確にはすでに“元騎手”だが。
 佐藤裕太元騎手は、1993年4月にデビュー。今年5月まで、現役生活21年余りで通算2876戦179勝(ほかに中央3戦0勝)。重賞勝ちもなく、騎手としてはあまり目立つ存在ではなかった。にもかかわらず、たくさんの関係者に見守られての引退式は、超一流騎手のそれといってもいいほどのもの。とにかく人望が厚いのは広く知られるところで、引退まで4年ほどに渡って千葉県騎手会の会長もつとめていた。

「騎手としてファンの皆様には貢献できなかったので、これからは調教師として数多く勝ち鞍を挙げて、ファンの皆様に恩返しできるような調教師になれればと思っております」と挨拶。所属した川島正行調教師をはじめとする厩舎関係者、家族、そしてファンへの感謝の言葉では、涙で声を詰まらせる場面もあった。

 川島正行調教師の挨拶があり、現役騎手との記念撮影、そして胴上げ。ご家族との記念撮影があり、さすがにレースの合間の引退式だけに時間は限られており、ウイナーズサークルでの引退式はそこで引き取られたが、その後業務エリアでは、川島正行厩舎スタッフとの記念撮影、船橋の調教師グループとの記念撮影まで行われた。

地方競馬に吠える

ウイナーズサークルでの胴上げ


 ちなみに騎手として最後の騎乗となった5月30日の浦和開催最終レース後にも、馬場のゴール板前で胴上げが行われていたことでも、いかに南関東の騎手たちの信頼が集めていたがわかる。

 佐藤裕太元騎手でひとつ象徴的なのが、船橋のこの開催で、『佐藤裕太元騎手が調教パートナーを務めた馬たち』という写真展が行われていたこと。

 引退式の冒頭では、司会のアナウンサーに「手がけた馬が重賞100勝以上、通算1000勝以上のサポートをした」と紹介されていた。

 NARグランプリ・年度代表馬となったアジュディミツオーやフリオーソなど、川島正行厩舎を代表する活躍馬の調教や追い切りでの鞍上にあったのが、佐藤裕太元騎手だったのだ。

 この日のメインに行われた京成盃グランドマイラーズを制したのは、川島正行厩舎のトーセンアドミラル。鞍上の川島正太郎騎手は、佐藤裕太元騎手の弟弟子にあたる。勝利騎手インタビューでは、「裕太さんが調教師試験に合格してからも攻め馬をつけてくださって、今日、ちょうど引退式もありましたし、よけいに勝ちたいという思いが強かったです」という言葉が贈られた。

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トーセンアドミラルの口取りではスーツに着替えた佐藤裕太“新”調教師(左から2人目)


 地方競馬を代表する活躍馬を知り、そして長きにわたって地方競馬のトップを走り続けてきた川島正行厩舎を誰よりもよく知る、佐藤裕太調教師。実際に厩舎の開業はまだ少し先になるようだが、その活躍には期待していいのではないだろうか。

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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