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重賞初Vへ的場ナヴィオンに注目/トレセン発秘話

  • 2014年08月27日(水) 18時00分


◆橋口師「シャイニーホークに乗ってもらった時、非常にうまくレースをしてくれた」

 ナヴィオンのデビュー戦(3日)の鞍上に違和感を覚えた方は多かったのではないか? 攻め馬の動きが目立ち、上位人気に支持されるのは確実。普通ならリーディング上位に依頼するところだが、コンビを組んだのは今年まだ6勝しかしていなかった的場だった。

 当初予定していた中京の番組をメンバー強しと見て回避し、翌週の新潟に延ばしたのもその一因だろうが、的場起用の決定的な要因になったのは、もう一頭の橋口キュウ舎のある馬の騎乗にあった。

「シャイニーホークに乗ってもらった時、非常にうまくレースをしてくれた。その後も彼のレースぶりを注目して見てたら、やっぱりうまく乗って人気薄を何頭か勝たせていたからね」

 6月29日のパラダイスS。着順こそ10着に終わったシャイニーホークだが、折り合いが難しくスムーズなレースをあまりしたことがない馬をロスなくエスコートした的場の騎乗ぶりは確かに上手だった。結果だけ見れば11番人気10着と記録にも残らないような競馬だが、この好騎乗を関西の名トレーナーはハッキリと認識し、その後の騎乗もしっかり見ていたというのだ。

 今や通年で、外国人騎手が短期免許でやって来るようなご時世。日本の若手騎手にとっていい馬に巡り合うことは、なかなか難しい時代になったが、今回の事例はわずかな機会でも逃さずに、いい仕事をしていれば、ビッグチャンスがやって来ることもあることを教えてくれている。

 前残りの流れを、直線でずっと手前を替えずに走りながら、上がり32秒7の豪脚で差し切った初戦を見れば、ナヴィオンが非凡な能力の持ち主なのは明らか。的場にとって今年の新潟2歳Sはデビュー9年目にして初重賞Vの絶好のチャンスになる。もちろん、坂路野郎は新馬戦に続いて新潟2歳Sもナヴィオン&的場のコンビを応援することを決めている。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

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