スマートフォン版へ

ガーネットS

  • 2004年01月14日(水) 11時54分
 伏兵バリオスが好スタートから引っぱり、前半32.8秒の猛ペースになったとはいえ、冬のダート戦で、また時計のかかっていた今年、圧勝したマイネルセレクトの1分10秒9は速い。ラクに1分9秒台の価値がある(馬場差を考慮すると)。

 今回の武豊騎手へのチェンジは、ドバイ遠征を展望してのことで、また、もともと武豊騎手の乗っていた馬だから、本格化に付き合った大西騎手にはちょっとかわいそうだったが、この日の圧勝を見ると確かにドバイへの展望が広がったといえる。当面の相手と思えたディバインシルバー、ブルーコンコルドがハイペースの2〜3番手にいるのをみながら、四コーナー手前からねじ伏せるようにまくり切っての強い勝ち方だった。初の58.5キロもまったく応えていない。

 もう良く知られるように、ファミリーは祖母がハギノトップレディ。イットー、ミスマルミチ、キューピットとさかのぼる日本の名牝馬の持つ柔軟なスピード能力は、代を経ても少しも失われていなかった。そういう名牝系に現代のミスプロ系フォーティナイナーの活力あふれるスピードがうまくマッチし、これでダートの短距離[7-3-1-0]。このあとは根岸Sを使う予定というが、同じ左回りの新潟ダート1200mには1分9秒6がある。軽いダートの方がもっといいだろう。

 ブルーコンコルドは前走がプラス20キロで、今回がマイナス20キロ。前々走の東京1400mを1分23秒5のレコードでシャドウスケイプに0.4差完勝の能力(初ダート)は本物だった。今回もシャドウスケイプには0.6秒先着。

 堅実な差し馬シャドウスケイプを物差しにすると、こちらも重賞はすぐ勝てる。ディバインシルバーは少し行きたがってしまったが、今回ははっきり力負け。また公営のハタノアドニス(8歳)は、いま、芝からのスタートの中山ダート1200mは苦しく、行けなかった。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング