スマートフォン版へ

淀短距離S

  • 2004年01月16日(金) 11時35分
 ビリーヴが引退し、古馬の短距離路線の勢力図も大きく変わりそうだ。まだまだベテラン勢も侮れないが、時計勝負、スピード優先のこの路線、若いグループが中心になることはいうまでもない。

 注目のギャラントアローは、G1マイルチャンピオンSこそ寸前まで粘りながら、あと一歩(0.3秒差)の3着にとどまったが、すでに3歳夏、58キロのファルコンSを制し、秋には古馬相手のスワンS(G2)を圧勝している。全4勝が1400m以下のスプリンタータイプで、それも軽い感じではなく迫力で押すスピード型。58kgも、この時期だけに心もち時計がかかるのも有利だろう。

 パワフルなスピード能力は、父リンドシェーバーからはもちろんだが、牝系から受け継いだ面も大きい。祖母はギャラントコーラス(その父ギャラントマン)で、その半姉が同じく日本に輸入されているハワイアンドーン(父カウアイキング)。

 ハワイアンドーンは、スプリンターズSを2度も制したメイワキミコの母となった。メイワキミコはスプリンターズSを良でも、重馬場でも勝っている。重馬場の鬼ハワイアンイメージ(父ファーザーズイメージ)も、ハワイアンドーンの産駒。皐月賞馬だが、スプリンターズSを3着したこともある。

 さらにプロメイド(父マルゼンスキー)も同馬の産駒になる。

 ギャラントアローの血統構成は、メイワキミコ(ギャラントマン)ときわめて似たところがあり、快速馬にしてパワフル。ギャラントアローもやがてスプリンターズSに挑戦するような馬に育つこと必至だろう。

 中山11Rは、今度は一転して差しに回るはずの53キロのユキノサンロイヤルから入る。中山の1600mこそベストだ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング