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京成杯

  • 2004年01月19日(月) 12時43分
 皐月賞レコードが02年ノーリーズンの1分58秒5。続いて94年ナリタブライアンの1分59秒0だから、今回のフォーカルポイントの1分59秒2はすごい。レースの流れは[58.0-61.2秒]。途中から先頭のマイネルマクロスがペースを落とさず引っぱったため、この流れを利して差したフォーカルポイントの時計は速くなったのだが、それにしてもこのペースを追走して上がり35.6秒。最後の1ハロンもこの馬は12秒台前半で、横山典騎手が本気で追っている風でもなかった。

 今年の3歳牡馬陣、中央4場の時計がみんな速いため勢力図の描き方が難しいが、最有力グループに入ったことは間違いない。父エンドスウィープ産駒としてはきわめて異色の芝向きの中距離型。社台グループの生産馬とすると、その牝系も信じがたく平凡(5代母の産駒までさかのぼっても中央の重賞勝ち馬もいない)だが、このネイティヴダンサーにさかのぼる父系からは、オグリキャップを筆頭に、ときどき父母両系の型を破るような大物が出るとされるが、フォーカルポイントもまさにそういうタイプなのだろう。本番に向けてうまく調整して欲しいものだ。

 2着マイネルマクロスは、自身の1分59秒4が[58.0-61.4秒]。最後はさすがにバテたがこの中身は立派。今年のマイネル=コスモ勢は、そのレベルの高さでこれまでとはまるで異なっている。ずっと使い詰めだが、こちらも4〜5月に向けうまく調整したい。

 期待していたキングカメハメハは、初の速いペースを自身も速めに動いたため、キャリア不足と、現時点での力負け。資質十分だが、こちらはローテーションが厳しくなった。休んでいては権利も取れない。

 日経新春杯のシルクフェイマスの2分24秒5の独走はすごい。父マーベラスサンデーの本格化も古馬になってからのことで、この内容なら天皇賞(春)の有力馬に加わった。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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