皐月賞レコードが02年ノーリーズンの1分58秒5。続いて94年ナリタブライアンの1分59秒0だから、今回のフォーカルポイントの1分59秒2はすごい。レースの流れは[58.0-61.2秒]。途中から先頭のマイネルマクロスがペースを落とさず引っぱったため、この流れを利して差したフォーカルポイントの時計は速くなったのだが、それにしてもこのペースを追走して上がり35.6秒。最後の1ハロンもこの馬は12秒台前半で、横山典騎手が本気で追っている風でもなかった。
今年の3歳牡馬陣、中央4場の時計がみんな速いため勢力図の描き方が難しいが、最有力グループに入ったことは間違いない。父エンドスウィープ産駒としてはきわめて異色の芝向きの中距離型。社台グループの生産馬とすると、その牝系も信じがたく平凡(5代母の産駒までさかのぼっても中央の重賞勝ち馬もいない)だが、このネイティヴダンサーにさかのぼる父系からは、オグリキャップを筆頭に、ときどき父母両系の型を破るような大物が出るとされるが、フォーカルポイントもまさにそういうタイプなのだろう。本番に向けてうまく調整して欲しいものだ。
2着マイネルマクロスは、自身の1分59秒4が[58.0-61.4秒]。最後はさすがにバテたがこの中身は立派。今年のマイネル=コスモ勢は、そのレベルの高さでこれまでとはまるで異なっている。ずっと使い詰めだが、こちらも4〜5月に向けうまく調整したい。
期待していたキングカメハメハは、初の速いペースを自身も速めに動いたため、キャリア不足と、現時点での力負け。資質十分だが、こちらはローテーションが厳しくなった。休んでいては権利も取れない。
日経新春杯のシルクフェイマスの2分24秒5の独走はすごい。父マーベラスサンデーの本格化も古馬になってからのことで、この内容なら天皇賞(春)の有力馬に加わった。