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東京新聞杯

  • 2004年02月02日(月) 12時08分
 強力なペースメーカー不在のマイル戦。前半35.1-41.0-59.0秒…は、予想された通り明らかにスローだった。外枠のウインラディウスは休み明けもあって「かからずになだめる」のがテーマだったが、3コーナー過ぎからかかり気味に進出。4コーナーではもう先頭に並ぶ位置まで上がっていた。

 しかし、いかにスローで楽に先行したとはいえ、後半11.2-11.4-11.4秒。ウインラディウス自身は上がり33.7秒だった。2馬身差以上の完勝で、秋に白秋S(1600万)を辛勝だった当時とは一変、大幅にパワーアップしていた。6歳とはいえ、4歳時までは故障がちで7戦しただけ。これで5歳以降は10戦5勝となったことになる。いきなり安田記念を目標とする馬のトップグループに入った。

 1分33秒0。これがマイル戦の初勝利だからすばらしい。

 2着に突っ込んできたクラフトワークは初のマイル戦。クラフトマンシップの下というイメージがあるせいか、必ずしもマイル向きではないと思え、かつ休み明けの格上がりだったが、上がり33.3秒を記録し、1分33秒3は見事。これは人気のサイドワインダーが凡走したのではなく、ハンデ差があったとはいえ、明らかにスケールの違いだろう。どのレースを目標にするのか難しいが、勝ったウインラディウスと同様、いきなりAランクのオープン馬と考えたい。

 キスミーテンダーは一応能力通り。サイドワインダーはコーナーで接触する不利があったというが、それは小さな不利で、いつも通り上がり33.6秒で伸びているのだから、力負けに近いだろう。惜敗続きでピーク過ぎもあったかもしれない。

 ミッドタウンはなんとか折り合い、直線インから伸びかけたが、こちらは詰まる不利が大きかった。シベリアンホークは、このペースで先手を取れなくては苦しい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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