スマートフォン版へ

ムスカテール、ワイルドフラッパーの弟がデビュー!

  • 2014年11月25日(火) 18時00分


【栗東】
◆エトランドル(牡、父ハービンジャー、母シェリール、栗東・友道康夫厩舎)
デビュー馬


 半兄ムスカテール(父マヤノトップガン)は2013年目黒記念を制し、2014年川崎記念は2着しているように、スタミナとパワーを兼備。父がハービンジャーに替わった本馬だが、その特徴は似ている様子。
 11月19日に、レースで騎乗予定の内田博幸騎手が跨って、アドマイヤロケットとCWでの併せ馬。3馬身以上追走していたが、直線追い出されると、しっかり伸びて先着。道中のラップが速かったこともあり、6F79.4秒と素晴らしく速い時計をマークした。この動きを見ていても、パワーがあることは明確。あとは、芝の実戦に対応できるスピードが備わっているかどうか。11月30日(日)京都芝1800mでデビュー予定。

◆ミッキーオリビエ(牡、父キングカメハメハ、母ザレマ、栗東・音無秀孝厩舎)
デビュー馬


 母ザレマは同厩舎で管理され、2009年京成杯オータムHを優勝。本馬は2013年セレクトセール1歳にて、9000万円で落札されている。
 8月21日にゲート試験に合格したが、成長を促す意味で一旦放牧。10月31日に社台F山元トレセンから栗東へ再入厩し、その後は坂路での追い切り本数を順調に重ねている。時計は地味だが、同じ時期にデビューした母も目立った時計は出ていなかった。11月29日(土)京都芝1600mでデビューする予定。

デビュー馬

 なお、いつもミッキーオリビエと併せ馬を行って、手応え優勢で動いているスーパールミナルは、11月30日(日)京都芝1400mでデビューする予定となっている。

◆オープニングガラ(牡、父コマンズ、母ロイヤルガラ、栗東・西園正都厩舎)
デビュー馬


 半兄トレモロ(父Bertolini)は新潟芝1200mで新馬勝ち。また、父産駒には福島芝1200mで新馬勝ちしたブルーストーンや中京芝2000mで新馬勝ちしたケルヴィンサイドなどがおり、初戦から注目したい血統背景となっている。
 本馬は11月6日にゲート試験に合格。そこから坂路での追い切りを行っているが、現時点では目立って速い時計は出ていない。ただ、11月21日のゲートでは、レースで騎乗する酒井学騎手が跨って、センスよい飛び出しを見せた。11月29日(土)京都ダート1200mでのデビュー予定なので、このゲートは大きな武器になりそう。

◆ゴーントレット(牝、父ハーツクライ、母シーカーマ、栗東・角田晃一厩舎)
 母はアメリカで3勝を挙げ、芝マイル重賞を勝っている。本馬は二番仔にあたり、2013年セレクトセール1歳にて、3800万円で落札されている。
 10月23日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。1週間後にはゲート試験に合格し、坂路とCWでの追い切りを積み重ねている。11月20日のCW追い切りでは古馬500万下を追走して同入。6F82.5秒と上々の時計をマークしている。11月29日(土)京都芝1600mでのデビュー戦を予定。

【美浦】
◆スモークフリー(牡、父ディープインパクト、母スモークンフローリック、美浦・戸田博文厩舎)
 現5歳の半姉にエンプレス杯など交流重賞3勝のワイルドフラッパーがいる。540キロ前後の立派な馬格を誇り、見るからにパワフル。力の要るウッドチップコースでダイナミックな動きを見せており、1週前の追い切りは年長馬を相手に優勢の手応えで先着した。「普段は子供っぽいところもあるけど、パワーとスピードを兼ね備えたタイプ。ここまで順調に乗り込んできたし、初戦から動けると思います」と斎藤調教助手。11月29日、東京のダート1600mを岩田康誠騎手で予定している。

 戸田博文厩舎からは愛国産馬のアメリカンゴールド(牡、父Galileo 、母Society Selection)もスタンバイ。こちらは11月30日、東京の芝2000mを福永祐一騎手で予定している。

◆バンゴール(牝、父キングカメハメハ、母ローザブランカ、美浦・尾関知人厩舎)
 母は3勝。祖母のローズバドは重賞2勝の他、G1でも2着3回。叔父にあたるローズキングダムはG1を2勝している(朝日杯FS、ジャパンC)。先週の11月19日にはポリトラックで追われ、古馬のモンストールを追走して併入と上々の動きを見せた。「力の要る坂路だと動き切れなかった感じだけど、ポリトラックでは十分に動けている。長めから負荷をかけられたし、まだまだ変わってきそう。小柄なわりに意外と馬がしっかりしているし、血統的にも楽しみにしています」と尾関調教師。11月30日、東京の芝1600mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆ミステリウム(牡、父エンパイアメーカー、母ラヴィーズラヴィン、美浦・手塚貴久厩舎)
 セレクトセールの出身(取引価格3570万円)。兄姉は上級馬こそいないが、3頭すべてが勝ち上がっている。「500キロを越す大型馬で脚捌きが力強いし、デビュー前の2歳馬にしては体力もある。追い切りの時計的にも水準以上の動き。ダートで先行して粘り込むような競馬が合いそうだし、初戦から勝ち負けを期待しています」と手塚調教師。11月29日、東京のダート1600mをザカリー・パートン騎手で予定している。

◆ミュゼフローレンス(牝、父エンパイアメーカー、母シルクメガヒット、美浦・高市圭二厩舎)
 HBAセレクションセールの出身(取引価格1522万5000円)。サンデーサイレンス産駒の母は2勝している。じっくりと追い切りの本数を重ね、ひと追い毎に時計を詰めてきた。「納得のいく状態まで乗り込んだし、だいぶ体力がついてきた。サンデーサイレンスの肌で芝には対応できそう。トビの大きな走りをするし、ある程度は長めの距離がいいと思う」と高市調教師。11月30日、東京の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング