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ゴールドシップ、コパノリッキー、ウリウリなどAJCC、東海S、京都牝馬S分析

  • 2015年01月21日(水) 18時00分


年明け早々に大物の追い切りを見させていただけるなんて本当に幸せ

 本日のトレセンニュースにアップしましたが、京都記念の出走を予定しているキズナ、ハープスターが追い切り。また、今週のAJCCにはゴールドシップが出走するなど、本来この時期にGIホースがトレセンで追い切られることは珍しいのですが、今年はかなり賑やかな状態。東海Sにはコパノリッキーも出走してきますし、年明け早々に大物の追い切りを見させていただけるなんて、本当に幸せ。

 でも、もっと幸せになるためには、馬券を的中させなければなりません。先週の京成杯、日経新春杯はピント外れな予想をしてしまったので、今週はピンボケを修正しつつ、きっちり結果を出したいところ。現時点では、AJCCの馬券組み立ては決まりました。

【京都牝馬S/ウリウリ】

 昨年の覇者。昨年は中9週での出走、今年は中3週での出走となったので、ローテーションの違いがありますが、最終追い切りに関しては、同様の内容をすれば、今年も連覇可能、そんな視点で追い切りを見守りました。

 昨年は坂路4F53.0秒、ラスト1F12.5秒でラスト1Fが最速になる加速ラップでした。今年も加速ラップではありましたが、4F時計が56.6秒。昨年よりも3.6秒遅い数字。最初の1F目が遅かったことが、全体時計の相違になっているのですが、過去に500万下を勝った時は4F時計が遅くても結果を残していますが、それ以外の好走時は4F時計が標準のスピード。もちろん印を打つべき馬ではあると思いますが、昨年のように◎を打つことはできません。

ウリウリ(1月20日撮影)

昨年のように◎を打つことはできないウリウリ(1月20日撮影)



【AJCC/ゴールドシップ】

 有馬記念の数日後、AJCC参戦のプランがあるということを聞いた時は驚きましたが、でも元気なら使ってほしいと思いましたし、きっとファンも喜んでくれるはず。無理使いではなく、凱旋門賞から有馬記念、ここに間隔があったことで、まだまだ余力があるということだと思います。

 1週前追い切りはCW、最終追い切りは坂路。どちらも併せ馬で、最終追い切りは4F52.6秒と遅くない時計。「遅くない」というのは、悲観的な表現ではなく、1週前にあれだけの時計を出したのに、今週もしっかりやったという意味です。競馬に絶対はありませんが、これだけ手を抜かずに仕上げているGIホースに対して、評価を下げる理由は何ひとつないでしょう。

ゴールドシップ(1月20日撮影)

評価を下げる理由は何ひとつないゴールドシップ(1月20日撮影)



【AJCC/オーシャンブルー】

 画像は20日の坂路でのキャンターが終わって、厩舎へ戻る際の様子。煩い仕草が見られ、この馬らしい活気が出てきたという印象でした。それだけに、最終追い切りの動きには非常に注目していましたが…。

 CWで併せた相手、サトノフラクタル、マハロチケットは追い切りで標準の動きをする馬。その2頭を追いかけて、追われてからスピードが乗るまでに相当時間を要しました。伸びかけた頃には、相手も伸びていて、結局は遅れてゴール。好走時には、併せた相手に先着するパフォーマンスを見せていた馬だけに、まだ良化途上なのでしょうか。

オーシャンブルー(1月21日撮影)

まだ良化途上かもしれないオーシャンブルー(1月21日撮影)



【東海S/コパノリッキー】

 最終追い切りはCWで2頭併せ。相手のスリータイタンには村山明調教師が自ら跨って、武豊騎手騎乗のコパノリッキーを先導。6F標識地点では遅かったペースも、5F標識から一気にペースアップ。外からリッキーがタイタンを捕まえに行くといった感じでした。

 追い抜いてからは無駄にスピードアップしませんでしたが、相手を捕まえる時のスピード乗りはさすが。時計も6F81.0〜5F65.3〜4F51.5〜3F37.9〜1F12.6秒と速く、好走時の追い切り内容とほぼ同じ。この雰囲気なら、実力通りの結果を期待してよいと思うので、あとはスタートと斤量ということになりそうです。

コパノリッキー(1月21日撮影)

好走時の追い切り内容とほぼ同じコパノリッキー(1月21日撮影)



【東海S/インカンテーション】

 前走は力を出せないままに終わりましたが、一旦放牧に出ての調整。年末年始に強い追い切りは消化していませんが、1週前追い切りはCWでしっかり負荷をかけてきました。最終追い切りもCWでしたが「この時期の坂路では時計が出ないので」と羽月友彦調教師。調教馬場の変更には、こういった理由があります。

 併せ馬でしたが、先導役との差がなかったために、直線ではあっさりと相手を交わしてしまいます。その分、最後は浮ついた走りに見えましたが、全体時計は速く、これは評価すべき。ただ、個人的には、馬体重が極端に増えていなければよいと思っています。当日の馬体重が490キロ後半になるようだと、やはり重目という可能性がありますので、そこは気を付けてください。

インカンテーション(1月21日撮影)

馬体重が極端に増えていなければよいインカンテーション(1月21日撮影)



◆次走要注意

・1/17 京都 白梅賞【ヤマカツエース】(7人/4着)

 いい感じで直線に向きながら、伸び切れなかったところを16キロ増の馬体重を敗因とする見方もできますが、私は違います。
 ヤマカツエースにとって、今回の上がり3Fは自身最速の数字。つまり、これまで時計を要するレースで実績を残していたので、今回は切れ負けしたというだけでしょう。4ヶ月も休めば、これくらい体は増えるでしょうし、阪神芝になれば、同じ数字でも結果を残すはず。

[メモ登録用コメント] [阪神芝]最終追い切り栗東坂路(もしくはCW)でラスト1F最速ラップなら馬券圏内

・1/18 中京 3歳新馬【エアルーティーン】(3人/3着)

 道中のラップが極端に遅かったこともありますが、最後の2Fの瞬発力勝負で劣っただけ。坂を上りきってからの伸びは目立ちましたし、この距離をこなしたことは大きな収穫。
 未勝利のペースは合うでしょうから、マイルではなく、中距離路線を歩めば、オークスに出走することも可能では。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]藤岡健一厩舎の勝負調教に該当すれば勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・石清水S【ウインプリメーラ
 京都牝馬Sに出走しても勝ち負けできると思っているくらいの器。もともと京都競馬場には実績がありますが、今回のように、ラスト1Fが最速ラップを踏めると、その好走確率はぐんと上がるはず。ここは通過点でしょう。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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