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ノーザンファームの非王道レース要員が出走?

  • 2015年03月11日(水) 18時00分


◆サンデー系よりも、非サンデー系の存在感が強いフィリーズレビュー

 弥生賞はサンデーの血を一滴も持たないサトノクラウンが優勝。AJCCのクリールカイザーに続き、中山芝中距離重賞はサンデーの血を持たないノーザンダンサー系が連勝。ディープがコケても結局、非サンデーの馬を勝たせてしまうノーザンファームの手腕には感心するしかありません。

 そして、最終レースも同じ馬主、同じ厩舎、同じ牧場で鍛えられたサトノネプチューン。優勝に導いたのはいずれも福永騎手。個人的にはメインレース以上に印象に残りました。馬券がもっと買われる(人気になる)と思ったのですが…殿下同様、庶民の娯楽、馬券なんて興味ない陣営でしょうからね。

 さて、今週の日曜阪神メイン、フィリーズレビューもサンデー系よりも、非サンデー系の存在感が強いレース。

 父サンデー系は過去5年で1勝。複勝回収率も43%。一方、非サンデー系は複勝回収率171%。非サンデー系の中でも、前走までは王道の芝マイル路線に出走していた馬の期待値が高く、該当馬の複勝率は35%。回収率は336%。期待値、適性ともに父が非サンデー系の方が上位のレースです。

 しかし、同コースで行われた昨年の阪神牝馬Sはディープ産駒の1、2着。馬の基礎体力が違えば、コース適性が着順に影響を与えるとは限りません。

 当レースで、父サンデー系、特に王道のサンデー系の期待値が低いのは、サンデー系のエース格はこのレースに出走しないことも大きな原因です。

 今や、このレースがクラシックの舞台とは関連性が薄いのは常識になっているのですから、王道のサンデー系でここに出走する馬は能力の面でも怪しいのでしょう。一方、前走までは王道路線に出走していた非サンデー系の馬がキッチリと賞金を回収する。そういうレースです。というような原稿はもう5年以上書き続けていますが、当たるのは5年に1回ぐらいですかね。(本命を2頭つけさせてもらえれば、3年に2度ぐらいは当てられると思うんですが)

 そして、今年は「非サンデー系で前走芝マイル出走馬が」ずいぶんと揃いました。オーミアリス、スマートプラネット、ムーンエクスプレス、ノーブルヴィーナス、レオパルディナあたりが、前走マイルのオープンに出走していた父が非サンデー系の馬。

 似たようなことを書いた他媒体のコラムでは、スマートプラネット、ノーブルヴィーナスを取り上げましたので、ここはレオパルディナを。同馬はサトノクラウンと同じく、ノーザンファームが育成した馬でサンデーの血を持たない馬。

 スニッツェル、シーキングザゴールドともに当レースで要求されるダート適性とスプリント適性に優れた血。このレースのために買われ、育成された馬のような気がしてなりません。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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