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フラワーC

  • 2004年03月19日(金) 12時50分
 もう良く知られるように、最近は○○の下とか、いとことか、著名な一族の馬ばかりが活躍する。かつては、○○の下などというと、人気は集めても兄や姉のようには走らなかったのに、最近10年ぐらいで大きく変わった。

 この、最近になって・・・というところがポイントで、種牡馬のレベルだけでなく、繁殖牝馬のレベルが抜群に高くなったためだった。

 名門の一族(めったに牧場は手放さない)の牝馬に、衆目の一致する大活躍馬(サドラーズウェルズなど)の組み合わせが象徴するように、いつしか日本の競馬もヨーロッパ型になったのだ、ともいわれる。雑草タイプや、あまり著名ではない一族から、Aランクの馬が出世しにくくなっている、ともいえる。

 ダンスインザムードは、オークス馬ダンスパートナーや、菊花賞馬ダンスインザダークの全妹。もちろん最初から注目の人気馬でその通りに2連勝してきた。手がけるのは藤沢和調教師で、ペリエで勝ち、岡部で勝ち(今回も乗ってもいいのだけれど)、桜花賞にリーチをかけるために、今回は武豊を配してきた。

 さらに人気は集中する。こういうパターン、若い競馬ファンは逆らった方がいい。考えられる限りのベストの組み合わせの超人気馬。屈してなるものか。負けるものか。取り込まれてたまるものか。

 オジさんも(内心は)そう思っている。だけれど、まだ逆らうには早すぎる。桜花賞路線がもっと盛り上がるように、本命にしてしまう。

 ダンスインザムードは軽い疲れで2月のクイーンCを回避したが、結果として、その方が良かった。2月のクイーンCがピークで、そこで激走して、4月〜5月にまたピーク(絶好調)になるわけがない。クラシックを勝っていない藤沢調教師、あと一歩で落とし穴にはまるところだったが、ダンスインザムードは自分で「危険」を回避した。たぶん、正解のローテーションに近づいている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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