スマートフォン版へ

毎日杯

  • 2004年03月26日(金) 12時49分
 3月末の毎日杯組は、いつもの年だと遅刻組や再試験グループであることも珍しくないが、今年はちがう。ダービーを目標のローテーションを・・・とされていたシェルゲームが、皐月賞出走を視野に入れて出走してきた。

 2歳時に、それも2戦目に2000m2分0秒7はすごい。この毎日杯を1分58秒6の大記録で勝った01年のクロフネが、やっぱり2歳の2戦目に2分0秒7を記録したが、それ以来の快時計。それも前半を59.0秒の猛ペースで飛ばしたあと、3〜4コーナーでひと息入れ、最後はまたピッチを馬なりのまま上げて、12.1−12.2秒。走破時計以上の価値がある。

 このとき追いすがって2馬身差2着のマイネルブルックは、きさらぎ賞でブラックタイド(本格化前とはいえ)を差し切っている。12月の葉牡丹賞は時計通りの価値があったのだ。

 最近は芝が良くなりすぎ、年明けの京成杯で1分59秒2(フォーカルポイント、2着が今回出走のマイネルマクロスの1分59秒4)の快時計が飛び出すなど、時計はそのままは信用できないが、中山の2000mを自身で前半60秒を切って先行するのは厳しく、たとえば皐月賞。自身が前半1000mを60秒未満で通過して勝った馬は、史上3頭、ナリタブライアン、ミホノブルボン、カブラヤオーだけ。

 たた飛ばすなら十分に可能なラップだが、それで勝ち切るのは大変なこと。京成杯を1分59秒2で勝ったフォーカルポイント、前半は60秒台の楽な追走で、実は自分の時計ではなかった。次走の凡走は走りすぎの反動もある。

 マイネルマクロス(前半は58.0秒で飛ばした)が行き、シェルゲーム、キングカメハメハが追走。文句なく2分0秒0を切ってくるだろう。シェルゲーム、キングカメハメハの順とするが、今年の毎日杯は、今春のクラシックを展望するうえで、弥生賞と同じくらいの大きなポイントレースになること必至だ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング