▲皐月賞を制したのはM.デムーロ騎手のドゥラメンテ
ダービーまでの課題は強みの強化
並ぶ間もなくかわされて、1馬身半差の完敗──。リアルスティールで挑んだ皐月賞は、2着に終わった。勝ったのはドゥラメンテ。もともと「力を出し切ればGI級」と恐れていた相手だけに、あの圧勝ともいえる内容にもさほど驚きはなかった。
当日のリアルスティールは、多少いつもよりイレ込みや発汗が目立ったものの、それでパニックになるようなこともなく、競馬でも力を出し切れたと思う。馬体重もマイナス4キロ。スプリングSのときに感じた太目感も解消され、ちょうどいい体つきになっていた。
レースも至ってスムーズだった。ただ、ジョッキー目線でいえば、「スムーズすぎた」という見方もできる。道中は、キタサンブラック(3着)の後ろを取り、そこから抜け出すイメージもできていた。が、3番手のワンダーアツレッタ(15着)が、思ったより早くに脱落。そのときの自分の気持ちは、「もう少し待ちたかったけど、GIやし、蓋をされても嫌やし…」。結果、早めに3番手に上がり、直線も早めに先頭へ。
「ちょっと早いかな…」とは思いつつ、手応えに余裕があったので、このまま突き放してやろうくらいの気持ちで追い出した。しかし、先頭に立った直後、