スマートフォン版へ

【ユーイチの眼】『2着に敗れた皐月賞 唯一の後悔は追い出すタイミング』

  • 2015年04月28日(火) 18時01分
祐言実行

▲皐月賞を制したのはM.デムーロ騎手のドゥラメンテ


ダービーまでの課題は強みの強化


 並ぶ間もなくかわされて、1馬身半差の完敗──。リアルスティールで挑んだ皐月賞は、2着に終わった。勝ったのはドゥラメンテ。もともと「力を出し切ればGI級」と恐れていた相手だけに、あの圧勝ともいえる内容にもさほど驚きはなかった。

 当日のリアルスティールは、多少いつもよりイレ込みや発汗が目立ったものの、それでパニックになるようなこともなく、競馬でも力を出し切れたと思う。馬体重もマイナス4キロ。スプリングSのときに感じた太目感も解消され、ちょうどいい体つきになっていた。

 レースも至ってスムーズだった。ただ、ジョッキー目線でいえば、「スムーズすぎた」という見方もできる。道中は、キタサンブラック(3着)の後ろを取り、そこから抜け出すイメージもできていた。が、3番手のワンダーアツレッタ(15着)が、思ったより早くに脱落。そのときの自分の気持ちは、「もう少し待ちたかったけど、GIやし、蓋をされても嫌やし…」。結果、早めに3番手に上がり、直線も早めに先頭へ。

「ちょっと早いかな…」とは思いつつ、手応えに余裕があったので、このまま突き放してやろうくらいの気持ちで追い出した。しかし、先頭に立った直後、

続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

質問募集
祐言実行 / 福永祐一
このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。あなたから
コラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。
質問フォームへ
祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング