社台ファームの生産・育成馬で、サンデーサイレンス=ダンシングキイ。評価額はかなり低く設定されても6000万円。藤沢和厩舎で、ペリエ、岡部が乗って、最後は武豊。
3戦3勝できて、断然の1番人気。勝って当然、改めて誉めようもない馬が楽々と抜け出してしまったが、1分33秒6の桜花賞レコードで、最後1ハロンも11.7秒。もうオークスもみえてしまったようだ。
今度は地元の東京。全姉のダンスパートナーや、全兄のダンスインザダークよりスピードを前面に出しているぐらいが小さな死角で、2冠ほぼ当確だろう。桜花賞はもっと売れるかとも思ったが、昨年以下。売り上げを伸ばさないあたり(波乱必至で買わずにはいられないムードとは逆)も、名馬の証明になる。
2着アズマサンダースも、日本を代表する名牝系(マジックキスなど)の出身で、サンデーサイレンス産駒。チューリップ賞の2着馬。そのわりにちょっと人気薄だったのが不思議なだけで、ごく順当だったろう。単調なレースに見えはしたが、レコードの1分33秒6はきびしく、結果、1〜3着を占めたのはみんな距離1800mの重賞でも勝ち負けしていた馬だった。
ムーヴオブサンデーは、うまくなだめてはいたが、やはり前半少しかかっていた。こちらは経験1400mまで。自身(60.0−34.3秒)の1分34秒3でまとめているのだから、印象とは逆に、バテて沈んだのではなく、追って伸びなかったとするのが妥当だろう。
期待したダイワエルシエーロはパドックでも絶好に見え、外枠18番ながらうまくダンスインザムードを見る位置に付けられたが、追って伸びなかった。間をあけたのはむしろ正解の好馬体。クイーンCでは成功したが、ひょっとすると行ってスピードを生かした方がいいかもしれない。スイープトウショウは自身(60.1−34.4秒)。枠順の不利もあるが、ほぼ力を出しての結果ともいえる。