スマートフォン版へ

「いけそうな気がする」マキシマムドパリ最大のカギは…/トレセン発秘話

  • 2015年05月22日(金) 18時00分


◆「先週みたいな2000万馬券になるかもよ」

 便利な世の中になったものだ。今や有料サイトに入れば、過去のレース映像だけでなく、パドック動画まで見られる時代になった。で、本題はオークスにマキシマムドパリを出走させる吉田助手の話だ。

「いつもパドックではこっちが引っ張られていたのに…。前走は促さないと歩かないぐらいの状態だったんです」

 そこでパドック映像を見比べると、確かに以前のレースでは時折、首を振りながら活気よく歩いていたのに、前走のフローラSでは心なしかションボリした感じ。吉田助手の引き手を引っ張るところが全くないように見受けられた。

「以前に関東に行った時は、わずかでもカイバを食べてはいたんですけど、前走に限っては東京競馬場に着いてから一切食べず、馬房の中でもビタッと止まったままでしたからね。それでいてレースではあれだけの脚を使ってくれた。やっぱり力はありますよ」

 そのフローラSはラスト1ハロン地点で一旦は他馬と同じ脚色になりながらも、もう一度手前を替えてひと伸び。最後は勝ち馬に並ぼうかという末脚を駆使してクビ+クビ差の3着。「あと50メートルあったら少なくとも2着はあった」と振り返った松元調教師は「ウチのはたぶん10番人気以下だろ。上位に来たら先週みたいな2000万馬券になるかもよ」と豪快に笑った。

 ちなみに2007年にオークスを勝ったキュウ舎の先輩ローブデコルテと同じ芦毛馬。何か因縁めいたものを感じさせる。

「ローブデコルテは決して長い距離が向くタイプじゃなかったけど、3歳牝馬同士ってことで距離も克服できたんだよね。マキシマムドパリの場合はもともとオークスでと思っていた馬。距離適性だけで言えばこっちの方が上だよ」

 前走432キロの出走から、馬体重は456キロまで回復。「前回に比べて気持ちに余裕があるのでなんとかいけそうな気がする」と吉田助手。輸送後のレース当日、馬体減をどの程度に抑えられるかが最大のカギになるが、大穴ホースとしてチェックしないわけにはいかないだろう。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

2010年に創刊50周年を迎えた夕刊紙。競馬確定面「競馬トウスポ」(大阪スポーツは「競馬大スポ」、中京スポーツは「競馬中京スポ」)は便利な抜き取り16ページで、中身は東スポグループだからこその超充実ぶり。開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載しています。

関東・舘林勲、大阪・松浪大樹の本紙予想のほか、記者による好評コラム(「一撃・山河浩、馬匠・渡辺薫など)、そして井崎脩五郎、爆笑問題の田中裕二、IK血統研など超豪華執筆陣の記事も読みごたえたっぷり。馬券作戦に役立つ情報が満載です。

関連サイト:競馬トウスポWeb

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング