◆過去10年の安田記念である条件を満たす馬は複勝回収率が152%、複勝率は24%。
「経験」と「初挑戦」は相反するファクターですが、血統を馬券に活用する際には「初挑戦」を狙う方が期待値が高いケースは多いです。
「血統」は才能の方向性が出るツール。戦歴(馬柱)ではわからない「初挑戦」の馬の傾向が多少なりとも出るので、馬券的期待値も上昇するためです。
よって馬券フォームといいますか、「血統」で馬を選ぶ際には「経験」よりも「初挑戦」を好む傾向になってしまいがちに。ところが、安田記念に関しては「古豪の経験馬」が有利な傾向にあります。たとえば、安田記念では以下の2つのパターンを満たす「経験馬」の期待値が優秀です。
過去10年の安田記念にて
・安田記念出走が2回目以降の6、7歳
・安田記念で1秒差以内の実績あり
この2つの条件を満たす馬は、複勝回収率が152% 複勝率は24%。
昨年は該当馬3頭グランプリボス、ショウナンマイティ、ダノンシャークが2〜4着。2010年のスーパーホーネットは安田記念4回目の挑戦で初連対。2008年のエイシンドーバーも3回目の挑戦で初の馬券圏内に。2006年のブリッシュラックは2回目の挑戦で優勝。2012年のストロングリターンも2回目の挑戦で優勝。
今年の該当馬はサクラゴスペル、ダノンシャーク、リアルインパクト、フィエロ、ダイワマッジョーレ、カレンブラックヒル
この中で最近の当レースに相性の良いリボーとボールドルーラーの血を重視するならサクラゴスペル、フィエロ、ダイワマッジョーレ。
不良馬場だった昨年は(馬場適性として)参考外として、一昨年を参考にすると、勝ち馬ロードカナロアの母父はストームキャット、母母父はリボー系。2着馬ショウナンマイティも母父がストームキャットで母母父がリボー系。ストームキャットは母父がボールドルーラー系のセクレタリアート。2頭ともにリボー系とボールドルーラー系を母系に持っています。
サクラゴスペル祖母の父はボールドルーラー系、母父はリボー系の祖先セントサイモン系。フィエロの母父デインヒルの母父はリボー系のヒズマジェスティ、3代母の父系はボールドルーラー系。ダイワマッジョーレの母父はリボー系、その母父はボールドルーラー系。
実は「このレースはリボーとボールドルーラー系だよなぁ」と先に思い、該当する血統馬の戦歴を眺めていたら「そういや、今年の該当馬はすでに安田記念で負けてる馬ばっかりだぞ」と思って、歴代の安田記念出走馬を調べていたら、意外と「経験馬」が走りやすいレースだと発見した次第です。