◆今年は例外的な京王杯SC 今年の安田記念で一番悩ましいのは、
モーリスの扱いだ。最後加速する形で差し切ったダービー卿CTの内容が非凡であることは間違いないが、GIIIを55キロで勝ってきた馬が人気になるというのは、馬券のスジとしては好ましくないところ。さらに今回内枠を引いたことで、いったん引いて外を回すか、どこかで間を割る必要がでてきた。GIレベルでそれをスムースにできるかはやってみないと分からない。個人的には、買うが軸にはしないという扱いでいきたい。
京王杯SC組は、例年だと好走馬が本番でたまに通用し、あまり人気になっていなくて好配当……というのがよくある形。ただ今年の京王杯は後ろから2ハロンめに最速ラップが来るというまさかの形で、そこでの好走を素直に信じてよいのか分からない。その観点からも、短距離色の強い
サクラゴスペルより他のマイル重賞でも好走している
ヴァンセンヌのほうが良いのではと考える。
本来なら特殊なラップを理由に「今年は例外」として
ダイワマッジョーレを推す手もあるが、同馬もマイルよりは1400mのほうが少し良いタイプ。付けて△というところか。
展開がおかしかったといえば、マイラーズCも47.7-44.9という超スロー。前に行って残した
レッドアリオン、
サンライズメジャーより差してきた
フィエロ、
エキストラエンドに価値があるのは確かだろう。ただ、今回良い枠を引いたのでサンライズメジャーは立ち回り次第で3着以内に残る目もある。
ミッキーアイルは高松宮記念からの2ハロン延長になるが、この距離延長自体は問題ない。ただ、NHKマイルCを勝ったときもぎりぎりだったし、押し出されてハナへ行った場合にどこまでもつかが問題。誰かが逃げてくれて番手にはまるとチャンスがありそうだ。
前走GI組といえば、忘れてはならないのが
リアルインパクト。オーストラリアでの2戦はともに斤量のアドバンテージがあったわけではない中での連続連対。今回は同厩のモーリスにばかり注目が集まるが、昔ながらの競馬格言「2頭出しの人気薄」になる可能性もある。
大阪杯から安田記念というローテは、2,3着馬は多く出してきただけにロゴタイプの回避が残念。
カレンブラックヒルも前走の馬場がひどすぎたことを考えれば、ここでも3着以内くらいはありうる。追い切りの内容は悪くなかった。
最後に
ダノンシャーク。2年連続で阪急杯を使ったことは正直解せないが、昨年もそれがダメージになることはなかった。GI馬でありながら4〜5番人気にとどまるようなら妙味はある。