スマートフォン版へ

丹沢S・オーストラリアT

  • 2004年04月23日(金) 12時48分
 東京の丹沢Sは、2月の金蹄S(ダート2100m)とほとんど同じような組み合わせ。そのレースを上がり36.0秒で一気に差し切ったベラージオが断然の人気になるが、これは確勝級。他馬が金蹄Sより斤量増なのに、ベラージオはわずか1キロ増だけ。きわめて有利だ。

 前走の甲南Sを取りこぼしているが、あれは「下げたほうがいい」との指示が(たぶん)あったのだろう。安藤勝騎手が大事に控えた。ところが悪いことに、1000m通過62.5秒のスローで行ったきり。上がり36.5秒の同馬は明らかに脚を余した形だった。今回はスローには決してならない組み合わせ。追っての味がフルに生きる。相手は一長一短。人気を考えると、金蹄Sでは右回りとは一変、行きっぷりが良すぎてかかってしまったエイシンクリバーンが、手の合う横山賀騎手に戻って、大きく変わる公算大。左回りもスムーズ。今週は珍しく芝に入れて追ったが、久しぶりにのびのび鋭さ溢れるストライドだった。

 京都のオーストラリアT。あまりに気難しい面があって伸び悩んでいるが、広い京都(1戦して2着)に変わり、吉田稔騎手も2度目。ブルーイレヴンが狙える。

 前々走の大阪城Sは、直線ヨコを向いてモタれてしまい、武豊騎手がそれを矯正していただけ。全く追えない状態で、わずか0.3秒差。まだまだ脚のある馬なり状態だった。

 今回まともに真っすぐ走ってくれる確証はないが、ブリンカーを外し、「ラチ沿いを走ってもらう予定」という。豊騎手には「危ないから」見放されてしまったが、まともに走りさえすれば文句なしに重賞級。吉田稔騎手の腕に期待したい。思うより人気なら。あえて危険な馬だけに買う必要はないが、売れていなければ今回が絶好の狙い目だろう。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング