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リアルスティールの全弟プロディガルサンがデビュー!

  • 2015年06月15日(月) 18時00分


【栗東】
◆ジェントルハート(牝、父ダイワメジャー、母レスレクシオン、栗東・佐々木晶三厩舎)
デビュー馬

 入厩当初は引き運動で大人しすぎるくらい目立たない存在。厩舎スタッフも「2歳牝馬でこれだけおっとりしているのは珍しい」と話していたが、いざ、走らせてみると、しっかりと前向きさがある。
 それを感じたのが、5月28日の坂路での併せ馬。他厩舎の新馬が相手だったが、一杯になる相手を横目に馬なりで先着。6月10日は古馬500万下と併せて遅れることなく同入。4F54.8秒、1F12.6秒と上々の時計をマークした。追い切りを重ねても飼葉食いが落ちることはなく、入厩当初に比べるとひと回り大きくなった印象。新馬戦の走りっぷり次第では、来年の春もおおいに楽しみになる存在ではないだろうか。

◆ラハトケレブ(牡、父ファルブラヴ、母ディアアドマイヤ、栗東・牧田和弥厩舎)
デビュー馬

 全姉ワイルドラズベリーは3歳時に白百合Sを勝ち、アニメイトバイオが勝った2010年ローズSで2着している。近親にはローブデコルテが勝った2007年オークスの2着馬ベッラレイア(父ナリタトップロード、母マリスター2)がいる血統で、本馬は2013年セレクトセール当歳にて、1800万円で落札されている。
 6月4日に芝コースで追い切っているが「少しスピード乗りの遅いところがあるので、走りやすい芝コースでスピードに乗せる練習をしました」と牧田和弥調教師。このひと追いが効いて、6月10日のCWでは3歳未勝利を追走して、2馬身ほど先着してみせた。6月21日(日)東京芝1400mを浜中俊騎手でデビューする予定となっている。

◆シシャモスペシャル(牝、父スペシャルウィーク、母シシャモチャン、栗東・松永昌博厩舎)
デビュー馬

 先週デビューしたシルヴィーボーテ(5着)と同時期に栗東へ入厩しているが、調教を重ねるごとに動きが目立ってきたのはこちら。特に5月20日の芝コースでの併せ馬では、楽な手応えで走っていたシルエットが印象的。
 その後、函館競馬場に移動しているが、松永昌博調教師は「熱発などもなく、順調に輸送できました。現地での動きもいいみたいなので、2週目の予定を繰り上げて、開幕週にデビューします」と、6月21日(日)函館芝1200mにデビューを早めた理由をコメントしている。函館Wでは目立った時計を出していないものの、きっちり本数をこなしており、デビュー戦が楽しみ。なお、鞍上は藤岡康太騎手を予定している。

◆エポック(牡、父ヴァーミリアン、母セクシーザムライ、栗東・角田晃一厩舎)
デビュー馬

 現3歳の半兄トップディーヴォ(父キングカメハメハ)がダート1800mで2勝を挙げている点から、角田晃一調教師は「この馬も中距離くらいの方が適性は高いと思います。ただ、この時期だとダート中距離を使おうと思えば、番組が限られてきますし、それなら今の仕上がり状況を優先して、最適な番組を使うことにしました」とデビュー予定の6月21日(日)東京ダート1400mを選んだ理由を教えてくれた。
 6月10日はレースで騎乗予定のC.ルメール騎手が跨っての追い切りだったが、7Fから時計になって、追走した3歳未勝利馬をゴール前では突き放した。「先行した馬が引っ掛かってしまって、それについていく形で7Fから時計になってしまいました。でも、最後は余裕を持って先着しましたし、悪くない内容だったと思います」と同師。

【美浦】
◆ダノンキャップ(牡、父Iffraaj、母ザーキー、美浦・藤沢和雄厩舎)
 Zafonic産駒の父は芝7Fの仏GIIを3勝。近親にはカレンブラックヒルやレッドアルヴィスなどの活躍馬がいる。2013年のセレクトセールに上場され、7128万円(税込)で取り引きされた。「いいスピードがありそうだし、気持ちも前向き。2歳戦から走れそうな感じだし、東京の1400メートルも合いそう」と藤沢和雄調教師。6月21日、東京の芝1400mを北村宏司騎手で予定している。

◆トレンティーノ(牡、父キャプテントゥーレ、母アンプレショニスト、美浦・畠山吉宏厩舎)
 同厩舎で管理された母はアネモネSで2着に入り、桜花賞にも出走した。1歳上の半兄ロンバルディアは昨年7月の中京で新馬勝ちを果たしている。「いい感じに動けている。スピードと反応の良さを兼ね備えているし、兄と比較しても素質は遜色ないと思う。折り合い面の心配がないし、距離にも融通性がありそう」と畠山吉宏調教師。6月20日、東京の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。

◆プロディガルサン(牡、父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー、美浦・国枝栄厩舎)
 共同通信杯を勝ち、皐月賞2着など今春のクラシック戦線で活躍したリアルスティールの全弟。この世代で1、2を争う注目の良血だ。先週の追い切りは戸崎圭太騎手が初めてコンタクトを取り、ウッドコースで5F66秒台、1F12秒台と水準以上の時計をマークした。「まだトモに緩さがあるけど、将来性は確か。とにかく無事にさえいけば…」と国枝栄調教師。6月20日、東京の芝1600mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆インジャスティス(牡、父ファルブラヴ、母リトミックダンス、美浦・藤沢和雄厩舎)
 全姉にフォーエバーマーク、伯母にスティンガーやサイレントハピネスなど一族には重賞ウイナーの活躍馬が並んでいる。「いいスピードがありそうだし、ファルブラヴの子で力の要る馬場も合いそう。早くから順調に乗り込んできたし、初っ端から楽しみ」と藤沢和雄調教師。6月21日、函館の芝1200mを柴山雄一騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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