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今週、勝負気配満々のこの騎手/トレセン発秘話

  • 2015年06月19日(金) 18時00分


◆「ポテンシャルならティーハーフのほうが上」

「この馬のために乗りに行く」

 古今東西を問わず、これ以上分かりやすい勝負気配もない。ジョッキーが乗り鞍が集まる主戦場を捨て、普段は行かない競馬場に遠征するのはそれだけ手応えのある馬がいるということだ。

 土曜(20日)の阪神競馬に美浦所属の津村がやって来る。想定段階での騎乗数は2鞍。平田調教師によれば、牝馬限定の3歳上500万下(芝外1800メートル)に出走予定のハッピーユニバンスのために「わざわざ乗りに来る」のだとか。

 確かに休養明けの未勝利戦は鮮やかだった。直線で追い出されるとアッサリ抜け出して3馬身差の完勝。あの勝ちっぷりなら「この馬を手放したくない」という気持ちがジョッキーの心に芽生えたのもうなずける。そんな津村のために平田師は3歳未勝利(ダ1400メートル)のモズフウジンとセットで依頼した。だからこそ想定の騎乗数は2鞍なのだ。重賞ならいざ知らず、平地のレースのために関西遠征…ここは鞍上の意気込みも含めて“勝負できる鞍”だろう。

 一方、日曜(21日)に3年ぶりに函館まで乗りに行くのが国分優。そのお目当ては、もちろんGIII函館スプリントS(芝1200メートル)に出走するティーハーフだ。

「ホント楽しみですよ。最近レースの幅が広がってきましたし、能力的にここでもやれていい力を持っていますから。なんとか今後のために賞金を加算したいですね」

 土曜に阪神で騎乗してから、この馬のために北上するというのだから、こちらも勝負気配は満点。そういえば高松宮記念で4着に健闘した全兄サドンストームも担当する深川助手は2頭を比べて「ポテンシャルならティーハーフのほうが上」と以前に言っていたっけ。馬券野郎は函館SSも“勝負できる鞍”と考えている。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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