スマートフォン版へ

フローラS

  • 2004年04月26日(月) 14時41分
 うまくレースの流れに乗り、好位のインから早めにスパートしたメイショウオスカル(父フジキセキ)が、同じく1勝馬のグローリアスデイズ(父サンデーサイレンス)を際どくハナ差だけ凌いで2分1秒1。

 初コース、初の2000mをこなしたのは立派だが、メイショウオスカルは桜花賞のステップレースのエルフィンS、チューリップ賞、フラワーCを2、4、3着。どうしてもあと一歩が足りなかった馬。今回、急速に力をつけたわけではなく、結果として既成の勢力図は強力。新星の台頭はなかったことを示す形になった。61.4−59.7秒の流れに巧みに乗ったが、ゴール寸前はギリギリだった。

 惜敗の2着グローリアスデイズは、こちらも好位からうまくスパート。上がり34.2秒で伸びた。ハナ差はキャリアの差だけの印象が強く、ゴール前の脚色は上回っていた。もし、オークスで伏兵の評価を受けるなら、リンカーンの全妹、母方の活力溢れる勢いも考慮してこちらの方だろう。まだ力強さに欠ける気もするが、レースセンスが光った。

 3着ムーンフェイズも1勝馬ながら出走権を確保。インが少し狭くなったが、これはうまく乗ったというべきで、オークスで…のタイプではない。

 人気のイントゥザグルーヴ(母エアグルーヴ)は、本馬場に出てきて、18頭を同じ視点でながめたときに、全く目立たない1頭に過ぎず、現時点ではまだ体つきが成長の途上。

 また、母エアグルーヴや、姉アドマイヤグルーヴと比べるのはちょっとかわいそうで、将来はともかく、スケールで大幅に見劣った。

 もう1頭の人気馬ヴァルパライソは、確かに出負けもあるが、ただタメていただけで、持ち味のスタミナ能力を発揮しようとするテーマを欠いていた。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング