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レコンダイト、レッドアルヴィス、エアハリファなど七夕賞、プロキオンS調教分析

  • 2015年07月08日(水) 18時00分


今日の追い切りから「重賞制覇へ最大のチャンス」との印象を持った馬は…

 先週はラジオNIKKEI賞とCBC賞が行われましたが、No.1予想に取り上げたのは、タガノブルグに◎を打ったCBC賞。個人的にはあのレース内容なら、自分の判断は間違っていなかった(と勝手に思っているだけ)と納得していますが、参考にしてくださった皆様には全く役に立っていませんよね。

 対して、馬券総合倶楽部で取り上げたラジオNIKKEI賞は◎マルターズアポジーで複勝のみ的中。12番人気に◎を打って、3着ですから、こちらは少なくとも予想の参考になったかなと思います。最近、日曜日に2重賞の場合、No.1予想に取り上げた方がどうも空回り。今週はどちらを取り上げるか決めていませんが、よかったら、どちらの重賞予想も見ていただけますようにお願い致します(笑)

【七夕賞/レコンダイト】

 音無秀孝厩舎は2頭出し。そういったこともあって、1週前追い切りはクランモンタナとの併せ馬でしたが、攻め駆けするクランモンタナの見映えがよい追い切りでした。それだけに最終追い切りをこの2頭で併せるかは音無秀孝調教師も悩んでいましたが、結局は出走2頭の併せ馬にしたようです。

 先週のこともあったので、レコンダイトが先行、クランモンタナが追走という流れでスタート。最後は相手が並びかけて、ほぼ同時にゴール。時計表示がクランモンタナが先になっているので、こちらが遅れたことになりますが、ほぼ差はなかったといってよいでしょう。この馬自身の状態が悪いのではなく、相手が夏場になって調子を上げているだけ。あとは久しぶりの2000mで後方からのレースになった時、流れに乗れずに終わってしまう危険性くらいでしょう。

レコンダイト(7月7日撮影)

レコンダイト(7月7日撮影)



【七夕賞/メイショウナルト】

 昨年の覇者。56キロでの1着だっただけに、今回の57キロはほぼ妥当なハンデ。ただ、中山金杯でハナを主張せずに惨敗してからの3戦の負け方が本当に気になります。しかしながら、昨年も七夕賞までは二桁着順が続いていて、このレースで一変しました。それを踏まえて最終追い切りでの動きを確認して今回の取捨選択するべきだろうと考えていました。

 昨年は▲を打ちましたが、その理由は最終追い切りCWでの動きの鋭さ。とにかくラスト1Fが矢のように伸びて、11秒台をマークするようであれば走る。これが私の中でのメイショウナルトの好走パターン。今回の動きはそれに該当しましたし、昨年同様にハナを主張するレースなら見せ場のあるレースはできるはずです。

メイショウナルト(7月8日撮影)

メイショウナルト(7月8日撮影)



【プロキオンS/レッドアルヴィス】

 前走後はレース間隔のことも考慮して、中間は放牧に出さず、自厩舎で調整。その分、しっかりと本数を積み重ねたというのが、今回の調教内容。もともと休み明けでも好走するタイプだけに、前走を叩いたからといって、大きな上積みがあるとは思えません。

 もちろん、これは消極的な評価ではなく、積極的な評価。私の見解として、前走の強いレース内容を見れば、仕上がっていなかったと判断することができません。だからこそ、最終追い切りの坂路での単走の走りが、前走とほぼ同じようなラップだったと思っています。もちろん、追い切り本数が増えている分だけ、中身が強化されているということはあるでしょうから、重賞2勝目を挙げる、最大のチャンスではないでしょうか。

レッドアルヴィス(7月7日撮影)

レッドアルヴィス(7月7日撮影)



【プロキオンS/エアハリファ】

 根岸S以来というレース間隔ですが、最初は坂路を中心に、そして最近はCWでの追い切りを中心にしっかりと乗り込まれています。とはいっても、馬なりばかりの調整なので、その負荷のかかり方が気になるところですが、この点に関しては、最終追い切りの動きを判断すればよいだろうと思っていました。

 最終追い切りはCWで3頭併せ。最後方から追走して、最後は内から前2頭に並びかける形。手応えは抜群で、ゴール前では僅かに前に出ているように見えました。この動きは角居勝彦厩舎の勝負調教ですし、全体時計が遅いのは、甲南S1着時と同じなので、さほど気になりません。ただ、ここ最近の最終追い切り場所が坂路だったのに対して、今回がCWになった点はあまり評価できません。

エアハリファ(7月8日撮影)

エアハリファ(7月8日撮影)



【プロキオンS/ベストウォーリア】

 昨年の覇者。ローテーションが違うため、今年は休み明けという間隔になりますが、中間の追い切り内容を見ていると、久しぶりという印象はありません。むしろ、1週前追い切りの動きを見ていると、その時点でレースを使っても走れそうという感じでした。

 最終追い切りは坂路。その時計自体、そしてラップの踏み方は昨年とほぼ同じ。むしろ、ラスト1Fが減速しなかった点は昨年より評価できるので、状態に関しては昨年以上と考えてもよいかも知れません。ただし斤量が59キロ。これは結果に大きな影響を及ぼしておかしくない数字だけに、気になるのはそこだけ。

ベストウォーリア(7月7日撮影)

ベストウォーリア(7月7日撮影)



◆次走要注意

・7/5 福島 ラジオNIKKEI賞【ブランドベルグ】(10人/5着)

 中1週で福島遠征。厳しい条件だったと思いますが、センスあるレースぶりで掲示板は確保。この先の活躍を予感させるようなレース内容だったと感じています。
 個人的には詰まったローテーションよりも少し間隔をとって、併用調教で仕上げることがベストだと考えています。1000万下でその仕上げなら、即勝ち上がれるでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]併用系統なら勝ち負け

・7/5 中京 CBC賞【タガノブルグ】(14人/6着)

 3戦連続して◎を打ち続けている馬だけに、ひいき目で見ていると思われても仕方ないかも知れませんが、今回に関しては内を通っていれば、もう少し着順が上がったように思います。
 どちらにしても、後方からレースしたのでメンバー最速上がりを使えたことは間違いないでしょうし、現在が絶好調という点も変わりないでしょう。次走以降のレース選択が難しいとは思いますが、個人的にはマイル以下なら問題ないと考えています。

[メモ登録用コメント] [芝1600m以下]最終追い切り坂路で4F52秒以下なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・【ラインスピリット】
 ハンデ58キロという斤量は決して歓迎できませんが、オープン特別2着の実績があれば、降級戦では致し方ないところでしょう。ひと息入れてからの状態ですが、すこぶる順調で、8日のCWでの動きも溌剌としています。
 CWでラインルーフとの併せ馬でしたが、外からの手応えは抜群。外を回って、ここまでいい動きを見せたのはデビュー以来はじめて。これまでは最終追い切り坂路での好結果が続いていましたが、やっぱりこの動きは見逃すわけにはいきません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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