やけに強気なレッドアルヴィス五十嵐助手/トレセン発秘話
◆「力負けしたことは一度もないと思ってます」
セレクトセール直前の競馬は、セール出身馬が活躍し、宣伝を担うことが多い。特に例年、セール直前に行われるプロキオンSは要注意――。
昨年、こんなことを書いた記憶がある。結果はセレクトセール出身馬のガンジスが10番人気ながら3着に激走して好配当を演出した(3着が宣伝になったかどうかは微妙だが…)。
今年もセレクトセール前日に行われる当競走。セール出身馬の動向には注意が必要だ。該当馬はアドマイヤサガス、アドマイヤロイヤル、レッドアルヴィスの3頭。中でも血気盛んなのはレッドアルヴィスの関係者だ。8日付の当コラムではコーリンベリーのド根性ぶりを称賛したが、それに対して“宣戦布告”してきたのが、レッドアルヴィス担当の五十嵐助手。
「僕の馬はスンナリとした逃げを打てた時はほとんど勝っているコーリンベリーを負かしたことがある数少ない一頭なんですよ」
昨年のユニコーンS。軽快に逃げたコーリンベリーを好位からねじ伏せ、0秒4差をつけて快勝した。確かにあの時の競馬は強かった。半面、淡泊な負け方をしてしまうことが多いように見えるが、同助手は「いいえ。負けた時は全てハッキリした敗因があるし、力負けしたことは一度もないと思ってます。強いメンバーが揃ったここで、それを証明したい」とやけに力強い。
明け4歳の初戦でオープン特別のすばるSを快勝し、フェブラリーSに挑戦するも、GIの壁に惨敗(14着)を喫し、立て直してオープン特別(欅S)を勝ち、56キロでプロキオンSに出走…。ここまでの経緯が、すばるS1着→フェブラリーS13着→オアシスS1着(→アハルテケS2着)後に同じく56キロで臨んだ昨年の勝ち馬ベストウォーリアと妙に似ているレッドアルヴィス。コーリンベリーとともに当レースのカギを握る馬になるのでは。
(栗東の坂路野郎・高岡功)