皐月賞が1分58秒6の快時計。先週の青葉賞はなんと2分24秒1。芝が絶好のためもあるが、今年の日本ダービーの有力馬として抜け出しているグループのレベルは高い。
このプリンシパルS、そして京都新聞杯はダービーへの最終ステップになるが、ともに皐月賞で完敗した馬が人気の中心になっているように、全体のレベルはもう一歩だろう。この両レースからダービーに向かう馬は、ここで相当に強いレース、中身のあるレースを見せないと評価は上がらない。そこまでの馬はもう隠れていない気がする。
プリンシパルSは、阪神の若草Sを2分13秒1(上がり34.8-12.1秒)でしぶとく差し返してきたマイネルベナードに注目。
チーフベアハート(その父チーフズクラウン)の産駒は、どうも期待のわりにピリッとしたところがなく、母方のボールドルーラー系のジリっぽい一面が出てしまうようなところがあるから、距離は伸びた方がいい。マーブルチーフのようなタイプに育つと、渋い成長力にも期待できる。父は古馬になって、芝10〜12FでG1級になった馬。それもゆっくり力を付けていった。
マイネルベナードの前走は、通算[2-3-1-0]のケージーフジキセキ(武豊)に、ゴール1F手前では完全に差し切られていたが、寸前、あきらめない赤木騎手で差し返している。この父系のもっともいい点が出た形だった。母ミホグレースは未出走だが、弟に皐月賞2着のナリタタイセイ、妹に桜花賞を制し、オークス2着のファイトガリバーがいる。その2頭はダイナガリバー産駒で、こちらは同じノーザンテースト産駒のアスワンが父。きわめて似た配合で、伝える特徴も同じだろう。初コースだが、少しカリカリする馬に当日輸送なしは好材料。強気に先行するとまずバテないはずだ。中間の動きも一変、今週は坂路で50.3秒で動いた。