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京王杯スプリングC

  • 2004年05月17日(月) 12時42分
 ウインラディウスの快勝だった。のどの手術や体調不安などで2〜4歳時はほとんどレースに出走していなかったが、立ち直った昨年夏の北海道シリーズ以降は、ここまで1、1、7、1、1、3、1着。秘める才能が一気に開花した形だ。特に東京コースでは目下3連勝中。

 東京新聞杯のように先行もできれば、流れが厳しくなれば中団でタメも利く。G1安田記念でも好勝負必至だろう。5代母が昭和22年の皐月賞馬で、ダービー2着、当時はまだ秋に行われたオークス馬トキツカゼ。

 トキツカゼの産駒には昭和30年の日本ダービー馬オートキツがいるというちょっと古い日本の牝系だが、このファミリー、99年のオークス馬ウメノファイバーを送るなど、ずっと活力を保っている。オートキツの一族なら重も平気だろうという推測もあったりして、6歳にして本格化だが、まだまだパワフルになるかもしれない。田中勝春騎手とはこれで1、7、1、1、1着、G1の安田記念に注目したい。

 昨年の勝ち馬テレグノシスは、今年は58キロ。オーバーホールに成功、今回も東京コースでの圧倒的な良績通りの結果を出した。

 この馬、いきなり快走のあとは、次は凡走というのがこれまでのパターンで、昨年の安田記念は人気で7着だが、ヨーロッパ遠征から帰った後、確実にタフになっている。

 期待したギャラントアローは失速の13着だが、内のエースインザレースのスタートが良すぎ、どうしてもハナを切りたい同馬は前半33.8-45.5-57.0秒・・・。さすがにきつかった。好走はしていても1600m以上で勝っていないという弱味もあった。一旦先頭のフィートソーファストも1600mの経験のない馬で、東京1400m、それがギリギリの守備範囲では鉄則通り足りなかった。

 人気のマチカネアカツキは舌がハミを越して苦しがったというが、こういうケースは、また立て直しに時間がかかることがある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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