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金鯱賞

  • 2004年05月28日(金) 11時32分
 中京の2000m。G1馬が揃い必見の好カードになった。例年の勝ち時計、および先週の芝状態からみて、1分58秒台後半の決着だろう。昨年のタップダンスシチーは、59.4−59.5秒の流れを向正面から早めにスパートし、1分58秒9(57キロ)だった。

 今年は59キロだが、ひと回りパワーアップし、また馬体もできている。昨年同様の中身を期待していい。ただ、昨年は挑戦者の立場で強引にスパートできたが、今年はG1ホースとなり、初秋には凱旋門賞も予定している。単騎逃げという快速馬でもなく、強引に行く馬がいれば2〜3番手にひかえる公算大。

 大半の馬がここをステップに6月27日の宝塚記念の予定。最ベテランの8歳馬マグナーテンもその予定だが、なにせもう8歳の夏、次に…などといっている状況ではない。

 得意の夏場にきて、とても8歳馬とは思えない元気が戻り、ここ2週の芝での調教では乗っていたオリヴァー騎手が、最後はなだめてセーブするほどすごい行きっぷりになっている。田中勝春騎手は初コンビ。弱気な乗り方をしていては、宝塚も乗れる保証はひとつもない。強気にスピードをフルに生かす乗り方だろう。

 2000mの持ち時計は、1分59秒2にとどまるが、あまりこの距離に出走していないためと、前走の大阪杯は60.1−59.5秒。スローに近い逃げだったためで、マイルに1分31秒8。1800mに1分45秒5のある本質スピード型。新潟左回りの平坦で4勝しているように、中京の左回り、まして夏のスピードレースは望むところ。一気に行くはずだ。

 G1馬の底力には敬意を払いたいが、ここが必死の目標でもない。この距離ベストのアサカディフィート、メイショウドメニカ、さらには一変がありえるブルーイレヴンまで。伏兵が相手に突っ込んでくれることを期待し手広くいく。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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