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カミノタサハラの全妹ラベンダーヴァレイらがデビュー!

  • 2015年09月14日(月) 18時00分


【栗東】
◆スマートオーディン(牡、父ダノンシャンティ、母レディアップステージ、栗東・松田国英厩舎)
今週のデビュー馬

 父ダノンシャンティは現役時代に同厩舎で管理され、2010年NHKマイルCをレコードタイムで優勝。今年の2歳世代が初産駒となるが、ルノートルが福島芝1800mを新馬勝ち、レッドカーペットが小倉2歳S4着など、すでに活躍を見せている。
 本馬はゲート試験に合格した後、一旦放牧に出されて、8月7日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ帰厩。レースでも騎乗予定のM.デムーロ騎手が跨った、9月3日のCWでは新馬を追走してあっさりと先着したが、そのラスト1Fが11.7秒と切れのある動きを見せた。9月20日(日)阪神芝1800mでデビューする予定。

◆ラベンダーヴァレイ(牝、父ディープインパクト、母クロウキャニオン、栗東・藤原英昭厩舎)
今週のデビュー馬

 全兄に2013年弥生賞を制したカミノタサハラ、2011年レパードSを制したボレアスなどの重賞ウイナーがいる血統。母クロウキャニオン、その仔である7頭はすべて、馬主が金子真人ホールディングス株式会社という、金子血統でもある。
 本馬は7月30日にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩。9月3日のCWでは併せたトーホウカンナに楽な手応えで先着。9月10日の芝馬場での追い切りでは同じ相手に遅れているが、これは後方から追走したものなので問題ない。むしろ、余力ある状態で極悪の芝を6F81秒まとめた点を評価したい。デビュー戦は9月20日(日)中山芝1600m(牝)を戸崎圭太騎手で予定している。

◆ブラボーウォーム(牝、父クロフネ、母ブラボーサンライズ、栗東・音無秀孝厩舎)
今週のデビュー馬

 同厩舎で管理された母は未勝利で現役時代を終えたが、仔には2009年福島牝馬S、2010年エンプレス杯といった芝とダートの重賞を制したブラボーデイジーいる。本馬はその全弟になるが「デイジーも芝、ダートどちらも走れたように、この馬に関してもどちらに適性があるとは言い切れない感じ。デイジーは550キロ前後でレースをした超大型馬でしたが、この馬は470キロくらいでレースになるでしょう」と音無秀孝調教師。
 ゲート試験に合格した後、一旦放牧に出されての再入厩。9月9日に坂路で追い切られて、ラクアミと併せたが僅かに遅れた。とはいえ、雨の影響で時計を要する馬場状態で4F53.8秒は評価できる数字。9月21日(月)阪神芝1600m(牝)を松若風馬騎手で予定している。

◆マイネルブランブル(牡、父マンハッタンカフェ、母スターオブサファイア、栗東・西園正都厩舎)
 近親に新馬、プラタナス賞と連勝して、今春にはUAEダービーに出走(5着)したタップザットがいる血統。本馬は2014年セレクトセール1歳にて、1850万円で落札されている。
 ゲート試験に合格すると、すぐに坂路での追い切りを開始。9月10日は坂路でヴァリアシオンを追走する併せ馬だったが、追いついて突き放す動きで古馬1000万下に先着した。「育成時にも追い切りの動きが目立っていた馬。ゆったりしたところがあるので、長い距離がいいと思います。欲を言えば、馬格の割に筋肉量が物足りないので、これから成長してくれば、もっと動ける馬になると思いますよ」と西園調教師。9月21日(月)阪神ダート1800mを和田竜二騎手でデビューする予定となっている。

【美浦】
◆アポロリベリオン(牡、父Medaglia d'Oro、母Ocicat、美浦・堀井雅広厩舎)
 アメリカのファシグティプトンオクトーバーセールに上場され、10万ドルで落札された。Storm Cat産駒の母は未出走だが、祖母の全弟にケンタッキーダービーを制したFusaichi Pegasusがいる。「フットワークが大きいし、気性も素直。距離が延びても大丈夫そうだし、これは走ると思いますよ。アポロソニック(ダービー3着)のようになってくれたらいいですね」と堀井雅広調教師。9月19日、中山の芝1800mを吉田豊騎手で予定している。

◆トップライセンス(牝、父キンシャサノキセキ、母キャリアコレクション、美浦・尾関知人厩舎)
 近親に新馬戦とエリカ賞を連勝し、きさらぎ賞2着のバンドワゴンがいる。ゲート試験に合格後は牧場で調整。再入厩後も順調に乗り込まれ、仕上がりの良さを感じさせる。「疲れが出たので立て直したけど、その間に成長して馬体に伸びが出てきました。稽古の動きにも余力があるし、前向きな気性でスピードとパワーを兼ね備えたタイプ。しっかりと追い切りをこなせているし、初戦から走ってくれると思います」と尾関知人調教師。9月21日、中山の芝1200mをクリストフ・ルメール騎手で予定している。

◆レッドシルヴィ(牝、父ヴィクトワールピサ、母ダンスーズデトワール、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 半兄にアルゼンチン共和国杯を制したルルーシュがいる。坂路や本馬場(芝)で順調に追い切りを積み、ひと追い毎に良化してきた。「小さいけど、稽古では動けている。まだ良くなりそうだし、素直で実戦向きだと思う。血統的に奥手かもしれないけど、いいところがありそう」と鹿戸雄一調教師。9月19日、中山の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

◆ヴィータファン(牡、父マンハッタンカフェ、母オカノハーモニー、美浦・黒岩陽一厩舎)
 母は福島2歳Sの勝ち馬。近親にエリザベス女王杯を制したリンデンリリー、フィリーズレビューを制したヤマカツリリーがいる。新潟で使うプランもあったが、万全を期して中山まで待機した。「じっくりと乗り込んできたし、仕上がりとしては十分。いいスピードがありそうだし、気もいいので初戦から楽しめると思います」と黒岩陽一調教師。9月19日、中山の芝1800mを田辺裕信騎手で予定している。

◆リアリゾンルレーヴ(牝、父Lemon Drop Kid、母Arrested Dreams、美浦・池上昌和厩舎)
 アメリカのOBSマーチセールに上場され、8万5000ドルで落札された。祖母はハリウッドオークスを勝っている。新潟のダート1200mを除外され、ここまで待機。そのぶん、仕上がりは十分だ。「トレーニングセールの出身でスピードとパワーを兼ね備えています。気性的にも血統的にもダートの短距離向きでしょう」と池上昌和調教師。9月19日、中山のダート1200mを予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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