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天皇賞を目指すヒットザターゲットの手応え語ります!

  • 2015年09月29日(火) 18時00分
小牧太

今週の太論はヒットザターゲットの手応えについて語ってくれました


8月後半から9月中旬にかけてのベストレースの回顧。なぜか芝のレースに勝ち星が集中していることについては、小牧騎手ご自身も気になっている様子…。さらに、天皇賞(秋)に出走予定のヒットザターゲットについて、ユーザーからの質問に答えつつ、その手応えを語ります!
(取材・文/不破由妃子)


ヒットザターゲットは“おかま”っぽい!?

──今回はまず、9月中旬までのベストレースから。

小牧 9月13日のレッドオーラム(阪神8R・3歳上500万下)は気持ちが良かったです。後手を踏んで下手なレースをしたんやけど、最後は内から捌いて気分が良かった。ただ、ああいう競馬でしか勝てないというのは、上に行ってからはちょっと不安やね。外を回ったら厳しいやろうし。

──でも、この前は1番人気でしたよね?

小牧 なんでやろうね(笑)。

──レッドオーラムもそうですが、クールオープニングやレッドファルダなど、後方から追って追ってという勝利が多いですね。

小牧 うん、ハマってるんやね。クールオープニングは、なんせ手応えがない馬なんですわ。この馬でいい競馬をするにはコツがあってね、絶対に引っ張ったらアカンねん。小さい割には跳びがめちゃくちゃ大きいから、リズムを崩さんように乗ることが第一。

──じゃあ、馬の後ろに付けたりなどは難しそうですね。

小牧 そうそう。あくまで自分のペースで走らせなアカンねん。ゴール前の写真を見てもらったらわかると思うけど、地面に付きそうなほど首の低い走りをするんですわ。そのあたり、キリシマホーマと同じやね。

──クールオープニングといえば、現4歳世代のなかで橋口先生が一番期待していた馬ですよね。

小牧 うん。だから勝ったときはすごく喜んでくれるよ。

──レッドファルダはテン乗りでしたが、初芝できっちり結果を出しましたね。

小牧 展開がうまくハマったのもあるけど、もともと走る馬で、たまたまいいときに回ってきたんでしょう。ソエが出てたんやけど、ここにきて良くなったらしい。スタートした瞬間は、なかなか進んでいかへんから、「ああ、芝はダメか…」と思ったんやけど、最後はきっちり伸びてくれてね。いい馬やね。走ってきそうな雰囲気を持ってるよ。そういえば、この前も話したけど、相変わらずダートが勝てんなぁ。惜しいレースはあるんやけど。“ダートの小牧”がどうしたことか…(苦笑)。

──気になって調べてみたんですが、ダートでの勝利は、6月28日・阪神2Rのカペナが最後でした。

小牧 そうやろ? もう3か月近く前ですやん。それ以降、芝しか勝ってないねんな。何も変わってないつもりやねんけど、ちょっと当たりが弱くなってんのかなぁ…とか、ふと思ったり。まぁそんなことはないと思うけどね。

──いまだかつて、3か月近くダートでの勝ち星がなかったことなどないのでは?

小牧 ないね。むしろダートでばっかり勝ってたのに(苦笑)。

──小牧さんご自身の変化というより、馬の巡り合わせひとつだと思います。続いては、ヒットザターゲットについての質問です。「ヒットザターゲット号のファンです。札幌記念はシビれました。もう一歩のところで残念でした。ヒットザターゲットの競馬以外での様子を教えてください。たとえば、従順だとかおっとりしているとか食いしん坊だとか、普段の様子が知りたいです」とのことです。

小牧 ちょっと、“おかま”っぽいかな。

──えッ!?

小牧 ウソウソ(笑)。普段は乗ったことがないから、様子を知らんねん。競馬場ではおとなしすぎて、パドックでも返し馬でも、何も考える必要がない。こんなんで走るんかな、と思うほどおとなしい。何も考えることがない馬。それが特徴かな。

──優等生なんですね。

小牧 優等生やし、人気もしないし、本当に気楽(笑)。何も考えずに、思い切って乗れるからね。天皇賞かジャパンC、どっちか勝ちそうな雰囲気やねんなぁ。あ、僕が勝手に思ってるだけやけど(笑)。ジャパンCを勝ったら2億5千万やで!

──テンション上がりますよね〜。

小牧 ついさっき、誰かが話しているのを聞いて、初めて知ったんやけど(笑)。まぁ今のところ、天皇賞までしか(今後のローテーションは)聞いてないけどね。

──ヒットザターゲットは、去年、一昨年とジャパンCに出走していますからね。なかでも一昨年は、着順こそ11着でしたが、着差はわずかコンマ5秒。楽しみです。

小牧 そうそう。僕、GIのなかで、ジャパンCが唯一騎乗したことがないレースやねん。だから、ぜひ連れて行ってもらいたいね。
小牧太

僕、GIのなかで、ジャパンCが唯一騎乗したことがないレースやねん。だから、ぜひ連れて行ってもらいたいね



【次回の太論は!?】
 次回は、藤田騎手の引退がテーマ。「同じ40代として、藤田騎手の引退をどう思いますか?」「小牧さんから見て、どんなジョッキーでしたか?」「藤田さんがエージェント制度を批判していましたが、小牧さんはエージェント制度についてどう思われますか?」などなど、ユーザーからのさまざまな質問に答えます。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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