スプリンターズSでもいい勝負になっていたハズ マヤノリュウジン同日阪神メーンで激走だ!/トレセン発秘話
◆「58キロを克服できれば、かなり面白いと思うよ」
ストレイトガールのセントウルS4着を振り返って藤原英調教師は「ちょっと不利が…」。直線に入って前のメイショウイザヨイが外に出してきたあおりを受け、確かに外に振られるロスはあった。しかし、この場面で最も大きな不利を受けたのはさらに後ろにいた5着マヤノリュウジン。ストレイトガールが外に振られた影響で何回かバランスを崩すほど、大きく外に振られた。
「勝負どころでグンと上がってきたからね。これならって感じだったんだけど…。(横山)ノリさんも“楽勝するかも”と思ったみたい。勢いがついたあそこでやられたのは痛かった。まともだったらもっと上位にきていたと思う」(庄野調教師)
なんという不運。あのロスで賞金を加算できなかったばっかりに、GI“補欠欠場”を余儀なくされた。
外差しが決まる今の中山。出走できれば、おそらくスプリンターズSでもいい勝負になっていただろう。ちまたではスプリント界の新星ビッグアーサーが補欠1番手で出られないことを嘆く声が多いが、坂路野郎的にはこのベテランの不出場のほうが痛い。
「まあ、気持ちを切り替えて阪神でうっぷんを晴らすしかないね。もともと距離は1400〜1600メートルを使いたいと思っていた馬だし、58キロを克服できれば、かなり面白いと思うよ」
1着賞金9500万円のスプリンターズSと2200万円のポートアイランドSではステータスは比べものにならないが、スプリンターズSの10分前に行われるこの日曜阪神メーンで、「スプリンターズSに出てても面白かったんじゃないか」と思わせるような、マヤノリュウジンの豪快な勝ちっぷりを期待する次第である。
(栗東の坂路野郎・高岡功)