スマートフォン版へ

エプソムC

  • 2004年06月14日(月) 12時37分
 能力の接近したフルゲート18頭立て。微妙な馬場状態も重なって波乱が予想されたが、結果は人気上位馬が上位独占の形だった。

 勝ったマイネルアムンゼン(父ペンタイア)は、好スタートを切って好位のインをキープ。ペースが落ち着き、上がり46.9-34.7-11.8秒の決着になった中、最もスムーズに流れに乗れた馬だった。コースロスもまったくなし。前走の新潟大賞典(この時は大外)に続き、大西騎手のファインプレーが光った。G1級の底力というタイプではないが、1800〜2000mなら崩れなくなっている。強気に宝塚記念挑戦となるだろう。

 2着ダンツジャッジは過去に連闘での勝利があり、今回も半ば予定の連闘。前半は後方に置かれ、決して有利な流れではなかったが、こちらはG2勝ちもある実力馬。今回の好走で距離1800mは[1-4-0-0]となった。

 時計の速いレースで、一瞬の切れが生きる馬場向き。脚質は違っても、マイネルアムンゼンと同じような中距離型としてほぼ完成された。こちらも宝塚記念に出走の意思がある。2200mはギリギリだろうが、宝塚記念がマイラーの流れになったときは善戦可能だろう。マチカネタンホイザの一族、流れ次第では先行できる自在性もある。

 ワールドスケールは出負けが痛かった。向正面で馬込みから離し、外を回って早めに動いたのはスローだけに好判断だったが、追い比べでスパッと伸びなかった。珍しく併せ馬で2週連続追えて、M.デムーロ。本格化を期待されたが、まだ途上なのだろう。立て直して秋の本格化に期待したい。

 7歳トーホウシデンは、昨秋の毎日王冠2着時と比べると気配がもう一歩。少々衰えも感じさせた。7着にとどまったが、トーセンダンディは相変わらずの好馬体で、ストライドも迫力満点。ここ1年半ほどずっと休み休みだが、夏の平坦コース向き。順調に次走出走できると好勝負必至だろう。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング