能力の接近したフルゲート18頭立て。微妙な馬場状態も重なって波乱が予想されたが、結果は人気上位馬が上位独占の形だった。
勝ったマイネルアムンゼン(父ペンタイア)は、好スタートを切って好位のインをキープ。ペースが落ち着き、上がり46.9-34.7-11.8秒の決着になった中、最もスムーズに流れに乗れた馬だった。コースロスもまったくなし。前走の新潟大賞典(この時は大外)に続き、大西騎手のファインプレーが光った。G1級の底力というタイプではないが、1800〜2000mなら崩れなくなっている。強気に宝塚記念挑戦となるだろう。
2着ダンツジャッジは過去に連闘での勝利があり、今回も半ば予定の連闘。前半は後方に置かれ、決して有利な流れではなかったが、こちらはG2勝ちもある実力馬。今回の好走で距離1800mは[1-4-0-0]となった。
時計の速いレースで、一瞬の切れが生きる馬場向き。脚質は違っても、マイネルアムンゼンと同じような中距離型としてほぼ完成された。こちらも宝塚記念に出走の意思がある。2200mはギリギリだろうが、宝塚記念がマイラーの流れになったときは善戦可能だろう。マチカネタンホイザの一族、流れ次第では先行できる自在性もある。
ワールドスケールは出負けが痛かった。向正面で馬込みから離し、外を回って早めに動いたのはスローだけに好判断だったが、追い比べでスパッと伸びなかった。珍しく併せ馬で2週連続追えて、M.デムーロ。本格化を期待されたが、まだ途上なのだろう。立て直して秋の本格化に期待したい。
7歳トーホウシデンは、昨秋の毎日王冠2着時と比べると気配がもう一歩。少々衰えも感じさせた。7着にとどまったが、トーセンダンディは相変わらずの好馬体で、ストライドも迫力満点。ここ1年半ほどずっと休み休みだが、夏の平坦コース向き。順調に次走出走できると好勝負必至だろう。