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母系にも注目したいチャンピオンズC

  • 2015年12月02日(水) 18時00分


◆「血統は1回の爆発が実績予想の何倍も破壊力がある」

 昨年のチャンピオンズCで上位8人気のなかで「父が芝2400m以上G1勝ち馬」は父キングカメハメハ(1着ホッコータルマエ)、父ゼンノロブロイ(2着ナムラビクター)、父スペシャルウィーク(3着ローマンレジェンド)の3頭のみ。

 直線が長く、ゴール前の坂の傾斜もキツイので、結果的に芝中長距離をこなす流れが得意な馬が走りやすい…ことも話のネタとしてはあるんですが。単純に日本の生産事情からいって「絶対能力」が高い種牡馬は「芝2400mG1を勝っている馬」がほとんど。という面もあるでしょう。

 なお、2014年以降、ダート未勝利戦の1800mのリーディング1位はキングカメハメハ、2位ゼンノロブロイ。昨年のチャンピオンズCの父と同じ順位です。

 ダートG1らしい血統の特徴といえば、昨年の上位3頭の「母系」は「ダート適性」をしっかりと見せていたこと。

 ホッコータルマエの母父チェロキーランはアメリカのダートG1(BCスプリント)勝ち馬でプリークネスS2着。

 ナムラビクターの母父エンドスウィープは日本のダートのスーパサイヤー、サウスヴィグラスの父。

 ローマンレジェンドの母父オーサムアゲインはアメリカのダートG1(BCクラシック)勝ち馬。

 このように「父が芝中長距離の上位種牡馬」「母父がダートの名血」で「そこそこ上位人気」という馬は、今の日本のダート中距離の未勝利戦では非常に期待値が高いです。未勝利戦のダート中距離戦でも注目すれば、チャンピオンズCの馬券代ぐらいは稼げるでしょう。

 父は「芝の一流種牡馬」さらに「母はダートの名血」という組み合わせまで絞ると、未勝利戦でも、ダートのG1レースでも、たくさんの馬が該当するわけではない「希少な組み合わせ」になります(昨年も上位3頭に絞られたわけですし)。

 そして、今年のチャンピオンズCもその「希少な組み合わせ」で馬券になった1〜3着馬がそのまま出走。特殊条件は同じ馬が走りやすいので(G1のダート1800mはJRAではこのレースだけ)1、2頭は今年も馬券になりそうです。

 しかし、それでは血統で予想する面白みがないので、あえて新興勢力を1頭上げるなら、ダノンリバティを。

 父は昨年の勝ち馬と同じキングカメハメハ。そして、祖母のスカーレットレディは、ダートG1、9勝のヴァーミリアンの母。そのヴァーミリアンも父がエルコンドルパサーですから、キングカメハメハと同系。

 もちろん、ヴァーミリアンほどの才能がある。とまでさすがに言い張れませんが、ヴァーミリアンよりも何倍もオッズはつくし「血統は1回の爆発が実績予想の何倍も破壊力がある」と信じるロマン派は買いたい馬ではあります。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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