牝馬3冠を制したメジロラモーヌ(父モガミ)の産駒は、期待のわりに走らないことになっている。というより、これまでシンボリルドルフ、サンデーサイレンス、ラムタラ…など、さまざまな著名種牡馬と交配させたが、たしかに走らない。平地1〜2勝、障害1〜2勝がせいぜいの馬ばかりだった。
ただ、これは期待が大きすぎるのと、巡り合わせの不思議のようなものがあって、未勝利だった全妹メジロマーリンの産駒は、メジロランバダなどバリバリ走ったし、半妹メジログラフの産駒にはメジロランバートなどが出た。
また、娘のメジロリべーラの産駒も走っていたりして、メジロラモーヌ一族は、母メジロヒリュウ、その弟のメジロイーグル。さらにはラモーヌの下のメジロアルダン(中国に渡った)など、やはり名牝系なのである。
STV杯(函館)のメジログリーンは、メジロラモーヌの第8番仔。ここまでは、やっぱりあまり走らないメジロラモーヌの産駒そのものだったが、前走、大井のナイターにまで遠征して4勝目。ラモーヌの産駒としては出世頭になり、少しずつ地力アップしている。
ダートで4勝だが、決して芝がダメというのではなく、1800mでは1分48秒台が2度もあり、前々走では上がり34.4秒で差を詰めている。
今度は、ようやく本物になりかけたところで、少し時計のかかる函館の芝に初登場。得意の右回り。距離1800mもベスト。そろそろラモーヌ産駒の真価発揮があって不思議ない。
相手が強いこともあって人気薄。狙う価値はあるはずだ。
福島の11Rは、改めてフルブラスト。前回は開幕週とあって強引にハナを切りに出て、前半32.4秒。一旦先頭に立って失速したが、カルストンライトオ並みの前半ではやむをえない。今度は同型馬不在。そうムキにならなくともすんなり先行できる。