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キングカメハメハ×エアグルーヴのショパンが阪神でデビュー!

  • 2015年12月14日(月) 18時00分


【栗東】
◆トウカイミーロ(牝、父ワークフォース、母トウカイティアラ、栗東・安田隆行厩舎)
今週のデビュー馬

 おじは1991年の日本ダービーを優勝し、1993年には1年ぶりの有馬記念で劇的な復活勝利を収めて引退したトウカイテイオーがいる血統。
 本馬は11月14日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。坂路での追い切りが中心だが、本数を重ねるごとに時計を詰めており、12月9日の坂路では4F53.1秒と新馬としては水準以上の数字をマーク。ただ、ラスト1Fが13.7秒要したこともあり「もう少し終いがしっかりしないと」と安田隆行調教師の評価は辛口。ただ、この追い切りで更に上昇する可能性も十分あるので、最終追い切りに注目したい。12月20日(日)中山芝1600m(牝)を津村明秀騎手でデビューする予定。

◆ショパン(牡、父キングカメハメハ、母エアグルーヴ、栗東・角居勝彦厩舎)
今週のデビュー馬

 母は1997年天皇賞(秋)を優勝、半姉アドマイヤグルーヴ(父サンデーサイレンス)はエリザベス女王杯を連覇。全兄ルーラーシップは同厩舎で管理され、クイーンエリザベス2世Cを優勝している、言わずと知れた超良血。
 本馬は11月13日にノーザンF天栄から栗東へ入厩して、11月26日にはゲート試験に合格するという順調さ。12月9日はレースで騎乗予定のM.デムーロ騎手が跨って、坂路で追い切られており、4F55.7秒という時計をマーク。この追い切りが単走だったことや、角居厩舎の主調教場所であるCWでなかったことは気になるものの、着々とデビューに向けての調教は進んでいる。デビュー戦は12月20日(日)阪神芝2000mを予定している。

◆スワーヴアーサー(牡、父ヴィクトワールピサ、母メイキアシー、栗東・庄野靖志厩舎)
今週のデビュー馬

 2013年セレクトセール当歳にて、1億1000万円で落札された馬ということもあり、入厩以前から庄野靖志調教師が期待馬として名前を挙げていた。もちろん、入厩してからもその評価は変わっておらず「速い時計を出そうと思えば、いくらでも出ると思うけど、じっくりやっていきたい」と話していた。
 その言葉通り、ゲート試験を10月に合格して、11月から時計を出し始めて、坂路とCWを併用して、ここまで順調に仕上げている。12月9日にはCWで新馬と併せ馬を行って同入。5F67.5秒、1F11.8秒という動きを見せている。ここまで入念に仕上げられていると、強い相手でも初戦から期待して当然だろう。12月20日(日)阪神芝2000mを四位洋文騎手でデビュー予定。

 なお、9日の併せ馬のパートナーだったショークールは、12月19日(土)中京ダート1800mを加藤祥太騎手でデビューする予定となっている。

◆ゴールデンティアラ(牝、父ハーツクライ、母ルビーマイディア、栗東・松永昌博厩舎)
今週のデビュー馬

 半兄アドマイヤカリブ(父サクラバクシンオー)はクロッカスSを勝ち、NHKマイルCにも出走(9着)。きょうだいに姉は2頭いるが、いずれも勝ち上がっている。
 本馬は坂路での追い切りを積み重ねて、12月9日に初めてCWで追い切った。レースでも騎乗予定の岩田康誠騎手が跨っていたが、古馬500万下を追走して、半馬身ほど遅れ。相手の手綱が全く動いていなかったことを考えれば、物足りない内容だが、決して脚色一杯という感じではなく、初めての追い切り場所に多少戸惑いがあったと判断した方がよいだろう。最終追い切り場所は決まっていないが、もしCWになるようなら、そこで動きを見極めたい。デビュー戦は12月20日(日)阪神芝2000mを予定している。

【栗東】
◆アースコレクション(牡、父アンブライドルズソング、母アスペングロー、美浦・尾関知人厩舎)
 アメリカのファシグティプトン・フロリダセールに上場され、12万ドルで落札された。ノーザンファーム天栄で乗り込み、10月29日に入厩。じっくりと追い切りの本数を重ねてきた。既に勝ち上がっているステイパーシストやブロワを相手に優勢の動きを見せており、ひと追い毎に気配が上向いている。「欲を言えば息遣いの面で物足りないところはあるけど、ここまで順調に乗り込んできたし、気持ちも前向き。米国産の大型馬にしては芝をこなせそうな馬っぷりをしているし、本馬場に入れたときの動きも良かった。初戦から楽しみにしています」と尾関知人調教師。12月19日、中山の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

◆クードヴァン(牝、父ディープインパクト、母マイネヌーヴェル、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 ブライアンズタイム産駒の母はフラワーCを勝ち、福島牝馬S2着、中山金杯2着など重賞戦線で活躍した。叔父にマイネルネオス(中山グランドジャンプ)、マイネルアワグラス(シリウスS)、マイネルチャールズ(弥生賞)がいる。夏場に腱鞘炎を発症したために始動は遅れたが、じっくりと立て直して11月22日に再入厩。12月9日の追い切りでは古馬を相手に強めの負荷を掛けた。「はじめに入厩させた頃は頼りなかったけど、ここまで待って正解。ようやく馬が良くなってきたし、稽古でも動けるようになった。だいぶ気持ちも乗ってきたし、走りには軽さがある」と鹿戸雄一調教師。12月19日、中山の芝1800mを柴田大知騎手で予定している。

◆デナリ(牡、父マンハッタンカフェ、母ランフォザドリーム、美浦・田村康仁厩舎)
 2013年のセレクトセールに上場され、3600万円で落札された。母は重賞2勝、エリザベス女王杯2着の活躍馬。半姉にフィーユドゥレーヴ(函館2歳S)、オウケンサクラ(フラワーC)がいる。ここ2週はウッドチップコースで5F65秒台をマークしており、時計的にも目立つ動きを見せた。「走ると思いますよ。能力があることは確か。セレクトセールで買っていただいた馬ですし、血統的にも楽しみにしています」と田村康仁調教師。12月19日、中山の芝1800mを横山典弘騎手で予定している。

◆レッドゲルニカ(牡、父カジノドライヴ、母エポカブラヴァ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 現4歳の半兄スワーヴカイザーはダートの中距離で3勝。近親にはテンザンデザート(オープン特別2勝、ファンタジーS2着)、メジャーアスリート(全日本2歳優駿2着)がいる。坂路を中心に乗り込み、12月9日にはウッドチップコースで古馬を相手に長めから負荷を掛けた。「ここまで徐々に調教のピッチを上げてきたし、しっかりと動けている。ちょっと硬さがあるけど、大型馬のわりに前向きでゲートの出も速そうだし、ひと追いごとに良くなってきていると思います」と津曲大祐調教助手。12月19日、中山のダート1800mを柴田善臣騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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