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中山芝1600mの条件が合う/ターコイズS

  • 2015年12月18日(金) 18時00分


インの中団につけてハンデを生かす

 今週のG1「朝日杯FS」は、エアスピネルの「武豊騎手」の大記録がかかっている。母エアメサイアには全12戦すべて乗って【4-4-2-2】。祖母の半弟エアシャカールには牡馬3冠を中心に12回乗って【4-3-1-4】の成績を残した。父キングカメハメハにもエリカ賞で乗って1戦1勝だった。などの数字が出てくるだろう。

 ここは、それを真似するわけではないが、横山典弘騎手。

 父メジロベイリーにはテン乗りで朝日杯3歳Sの1600mに騎乗し、インの好位から抜け出し、10番人気で勝っている。中山1600mで出走したのは1回だけ。内の3番枠だった。

 母ゲームコンパイラには乗っていないが、その父メジロライアンには中山で計8回騎乗して、【4-2-1-1】の好成績。90年の有馬記念2着や、90年の弥生賞1着もあるが、中山芝の1600mは1戦だけ。内の2番枠で「ひいらぎ賞」に乗り、7番人気で勝った記録がある。

 そういう横山典弘騎手の乗る5歳牝馬アルマディヴァン(父メジロベイリー)に期待する。メジロベイリーの場合と同じく、テン乗りの内枠であり、メジロライアンのひいらぎ賞と同じ内枠2番である。

 このアルマディヴァン、中山芝1600mには2回出走して【1-0-0-1】。今春の幕張S1600万下を1分34秒1で差し切り勝ちし、前々回の京成杯AHではスローの上がり勝負で、1分33秒7。10着に沈んでいるが、差は0秒4だった。

 オープンに出世して善戦止まりが続くのは、パンチ力もう一歩もあるが、脚の使いどころが難しいから…の印象がもっとも濃い。メジロベイリーも、母の父メジロライアンも中山コースに対する適性は高く、このアルマディヴァンと3頭合わせ、1600m【3-0-0-1】である。

 スタートしだいだが、置かれることなくインの中団につけられるようなら、53キロのハンデがフルに生きるだろう。中山1600mは合う。初秋の京成杯AHのような時計勝負の芝ではない点も有利と思える。

 小さな要素だろうが、当面の強敵と思えるカフェブリリアントレッドリヴェールが外枠に回ったこともアルマディヴァンにはありがたい。相手妙味は、素晴らしい状態のアイラインか。東京1400mを楽にこなしたので、中山のマイルなら守備範囲である。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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